「性格の不一致」を理由に、54歳にして離婚を切り出されたという現在60代前半の女性。24年間、専業主婦で仕事はおろか貯金も、頼れる親族もなく途方に暮れるが、大人しく離婚に応じることはなかった。なぜなら夫にはその2年前から怪しい行動が見られたからだ。
ブランドバッグを売って捻出したなけなしのお金で、探偵事務所に夫の素行調査を依頼。ついに不倫の証拠を掴んだ女性は、弁護士を立てて離婚調停を申し立てた。
「次男とは20歳から7年会えていません」
当初、夫は不倫相手について「仕事の関係なので不倫ではない」としらばくれたが、女性が探偵を使い集めた「証拠写真やビデオ映像」を見せられ言い逃れできなかった。夫が不倫を認めると慰謝料、財産分与、年金分割の話し合いが行われ、1年ほどで離婚が成立した。
しかし離婚後も、元夫のモラハラは続いた。パートで収入が十分ではなかった女性に、次男の大学の学費を払うよう仕向けてきたそう。弁護士を通じて元夫に注意してもらうと、今度は大学の寮に入っていた次男を勝手に引っ越させ、女性が学費を払わない限り、次男に連絡を取ることも会うこともできない状態に置かれたという。
現在は、子どもたちは就職しており、それぞれ自身が建てた家に一人暮らししているそうだが、
「次男とは20歳から7年会えていません」
と女性は悲しそうに綴った。
元夫は不倫相手の中国人留学生と別れた。近くに住んでいる妹が掃除など身の回りの世話をしているらしい。
一方で女性は、元夫と暮らしていた家を出るまでに職業訓練で介護の資格を取得した。離婚後は大手企業が経営している介護施設に非常勤職員として就職。1年半後に正社員になり、介護福祉士の資格も取った。
そこは60歳で定年退職し、現在は他の会社に転職している。65歳まで働く予定だという。
「モラハラや家事、老後の夫の介護、夫の親戚付き合いなどのストレスもない生活を送っています」
24年間も専業主婦で貯金はなく、離婚を切り出された当初は絶望していた女性。現在は同一人物と思えないほど、たくましく生きている様子が伝わってくる。まだ60代、これからも輝き続けてもらいたい。
※キャリコネニュースでは「不倫された人、した人」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/XG3Y7TPZ