僕はパチスロ依存症なので、財布の中身がほとんど消えるまでパチスロをしてしまうことが年間4兆回ある。
そして財布の中から紙幣が激減した後で、ひとしきり後悔することも多々あるんだけど、世の中には僕以上に依存しちゃってる人が結構いて、そういう人は財布の中から金が消えた程度では、まだ引き下がらない。
銀行ATMに走ってお金を下ろして勝負を続行することはもちろん、中には借金してでも突っ走る豪快なやつもいるのだ。その結果、返す見込みもないのに、限度額ギリギリまで借りてしまう人も出てしまうのだから依存って怖いし、そもそもそこまで使わせてしまうパチンコホールも怖い(笑)
折しも冬のボーナスの出たばかり。年始の連休を持て余した人たちでパチンコホールもごった返すこの時期ということもあるので、ちょっと今回は、そういった依存症ユーザーの一例を見ていきたい。(文:松本ミゾレ)
グランドオープンだから勝てるわけではない
先日、5ちゃんねるに「グランドオープンのパチ屋で6万負けたwwwwwwwwww」というスレッドが立っていた。スレ主は最近になって新規開店したホールに出向くも、負けに負けてしまったのだそうだ。その金額は6万円。決して安い額ではない。
彼はまず財布の中身を全部飲まれた後、カードで借りたお金も投資して、それもそっくり飲まれてしまったのだという。「返すあてないどうしよう」「誕生日なのに散々だわ」とも書き込んでいる。
スレッドは12月19日に立てられたものだが、何歳かしらないけども誕生日に借金してまでパチンコって流石にパンチ効いてる。しかも6万円負けて、借りた金額を返すあてがないというのも凄い。返すあてもないなら、ギャンブルに使っちゃだめだよ……。
グランドオープンというのはまあ普通に考えて平常営業よりはユーザーが勝ちやすいんだけど、別にグランドだから出さなければならないってことでもない。それにいくら新規開店で、なおかつお祭り調整であっても、打ち手がヒキヨワだったら普通に負けてしまうなんてことは、昔っから普通にあった。こればかりはしょうがないのだ。
スレ主が何を打ったかは記載すらないのでわからないけど、パチンコだったらいくら釘が開いてても当たらなければ意味がない。パチスロも最近は設定6の勝率が高いとはいえ、それでも負けるやつは出るわけだから、6万程度ではせっかく上をツモっても安定しないことはままある。
まして彼はスレッドを17時前に立てている。展開が悪いと夕方にこのぐらい負けることは、設定が良くても普通にありえるので、色んな意味で不運だったねと言うしかない。
せっかくの誕生日だから、勝てると思って挑んだんだろうけどね。現実は甘くないね。
自分もグランドオープン日に6万負けました!
そうそう。僕も昔、パチンコホールのグランドオープンで6万円負けたことがある。まだ20代前半。下手すると19歳とかだった気がするが、とにかく近所に新しくパチンコホールができるというので出かけた。客がそんなに多くなく、台もいろいろと空いていて、「あっ」と察したものの、せっかく来たのだからと打ってしまう愚かな自分を止めることなどできなかった。
そしてヌルヌルと負け続けてお金がなくなり、すぐ近くに消費者金融とかあったものの、ああいうところで借金したとて地獄に落ちることは分かり切っていたから、そこで諦めて帰宅したんだよね。財布の中から金が消えるぐらい負けてる時点で、いくら増援を送り込んでもその戦はもう負けなのよ。
それにやっぱり、借金してやるギャンブルって、大体負けるし返済も滞るだろうし。だって僕らパチンコホールに出入りする人間は、きっちりした金の管理ができないからそういう趣味を未だにやって搾取されているわけで。そんな人間たちが計画的に返済するはずがない。
翻って現在では、消費者金融に対する世間の目も厳しくなり、昔のように主婦ですら借金できて、それでパチンコ地獄に陥って家庭崩壊……みたいな例はあまり表に出なくなった。
そういう意味では健全化が進んできたとも言える。
ただ、一方で今はカードで借金して返済も見通しが立たない前述のバカみたいなのもいるし、電子マネーとかでも簡単にお金を工面することもできるようになってもいる。借金の敷居が随分低くなったなぁと感じることもしばしばだ。
僕は意志が弱いから、絶対にああいうのに手は出せないかな。お金ってやっぱり、持ってない人の元には集まらない不思議な資産なのだ。パチンコ・パチスロなんかを趣味に持っている僕のような人間は、勝てないときはさっさと諦める習慣こそが必要なんだよなぁ、本来は。