採用面接で失礼なことを言ってくる会社には、就職しないほうがいいだろう。新潟県の20代後半の女性(事務・管理/契約社員/年収300万円)はコロナ禍の転職活動の際、とある東京の会社の面接で社長から「なんでそんな変な名字なの?」と聞かれ、驚いたという。
「私は外国人と結婚し、夫の名字に変更していたので、外国姓を名乗っていました。(中略)そこで正直に『失礼です』と言えればよかったのですが、当時鬱から回復気味で、ものごとに対してはっきりと言えなかった私は何も言い返せませんでした」
女性は「人の名前を『変』と言ってしまう神経、本当に人としてあり得ない社長だと思いました」と憤る。信じられないことに、その会社の失礼な言動はこれにとどまらなかった。(文:福岡ちはや)
業務内容を質問したら「その頭のプリンちゃん直してからじゃない?」と言われた
その会社の選考フローは一次面接と役員面接で、いずれもZoomを使ったリモート形式だったが、女性は一次面接の時点で早くも疑問を持ち始めていた。現場の従業員から説明された業務内容が、転職サイトの記載と少し食い違っていたからだ。しかし、転職活動に必死だった女性は「そんなこともあるか」と聞き流してしまったという。
その後、無事に一次面接を通過した女性はリモートでの役員面接に臨んだ。しかし、女性が時間どおりにZoomを立ち上げると、相手は予想外の対応で出迎えてきたという。
「こちらがカメラをオンにしているにもかかわらず、相手の社長と名乗る方と、もう1名はカメラがオフの状態で顔が見えませんでした。(中略)最後までカメラがオンになることはなく、相手の様子がわからないまま面接が終了しました」
相手との距離感が遠いリモート面接でカメラをオフにされ、女性は不信感でいっぱいになっただろう。そのうえ社長から「なんでそんな変な名字なの?」と失礼な質問までされたのだから、第三者視点で考えても“この会社ダメだ”という感想しか浮かんでこない。ダメ押しは最後の逆質問だ。
「改めて業務内容を説明してもらいましたが、転職サイトに掲載されている内容と全然違うこともやらされることがわかりました。具体的には、ライターとしての求人だったのに、実は営業活動もさせられるような感じでした。(中略)『最後に質問は?』と聞かれたので、『具体的に営業とはどんなことをするのか教えてください』と聞くと、『まずさぁ、その頭のプリンちゃん直してからじゃない?』と言われました」
当時の女性は毛先の明るい髪型をしていたそうだが、それにしてもあり得ない返しである。しかも結局、女性の質問に対する答えが返ってくることはなかったそうだ。女性は面接全体を振り返り、
「結果は不採用でしたが、こんな失礼な面接をするような会社で働きたくないと思っていたので特になんとも思いませんでしたが、強いていえば『こちらから辞退してやりたかったな』と思います」
と語った。おそらく女性の直感は間違っていないだろう。
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