マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンは、今シーズンにファンからちょっとした批判を浴びたF1のスプリントレースについて、興奮を高めるための計画を立案した。
現在のスプリントレースのフォーマットは活気がなく、決勝レースの結果を予測できてしまうため、ファンはもう少し予想のつかないものを切望している。変化の必要性を認識しているF1コミッションは、ふたたび6回のスプリントレースが行われる2024年シーズンに向け、さらなる修正にゴーサインを出した。
提案されている変更点のひとつは、スプリント予選を元の金曜日の枠に戻し、続く土曜日にスプリントレースを行うというものだ。これによりファンは短いレースアクションを2倍楽しむことができる。
レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーによるもうひとつの急進的な提案は、スプリント予選の結果にもとづいて一部をリバースグリッドにすることだ。このコンセプトは確かにレースに驚きの要素を加えるだろうが、ファンがそのような混沌とした展開を受け入れるかどうかは現時点では不明だ。
現F1世界チャンピオンのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、フォーマットに関係なくスプリントレースを公然と批判しており、スプリントレースで優勝しても日曜日の従来のグランプリで優勝したときのような満足感は得られないと主張している。ブラウンはフェルスタッペンに共感しているが、スプリントレースはいくつか調整を加えることでさらにエキサイティングになると考えている。
ブラウンの最新の提案は何か? それはピットストップを義務化することで、鋭く短いアクションの連続に、新たに戦略と興奮を加えることだ。
「グランプリの魅力が奪われることはないと思うが、フォーマットを見直す必要があると思うし、我々は今そうしているところだ」とブラウンはポッドキャスト『Track Limits』に語った。
「彼(フェルスタッペン)は、全体として最高にエキサイティングというわけではかったと言うだろう」
「だからそれがリバースグリッドであろうと、ピットストップの義務化であろうと、レースの途中で摩耗する超スーパーソフトタイヤであろうと、レースを刺激するために何かをする必要があると考えている」
土曜日の午後にスタートからフィニッシュまで100kmの猛ダッシュを1セットのタイヤで走るのではなく、レース半ばにピットストップを行うことでいくばくかの危機を加えることになるとブラウンは考えている。
「私はピットストップの義務化がいいと思う。そして意図的に途中で摩耗するスーパーソフトタイヤを履き、交換するかしないかを決めなければならなくなったらどうだろう?」
「これはスプリントをミニグランプリへと凝縮して成功させる方法だと思う。なぜなら今は戦略がないからだ。スプリントレースは全力疾走するだけなので、面白くできると思う」