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教え子にわいせつ行為、元校長が「校長室」に動画を保管した理由 初公判、起訴事実認める

2023年12月19日 16:41  弁護士ドットコム

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過去に勤務していた中学校の女子生徒らのわいせつ動画29点や写真19点を所持していたとして児童買春・児童ポルノ禁止法違反(単純所持)の罪で起訴された被告人の元中学校校長(56)の初公判が12月19日に東京地裁(北原直樹裁判官)で開かれた。


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被告人は保釈されており、弁護人とともに法廷奥のドアから現れた。グレーのスーツ姿に眼鏡をかけ、マスクはしていない。罪状認否では「間違いありません」と起訴事実を認めた。



●女子生徒とわいせつ行為「撮影し、その後見返して自慰行為をしていた」

逮捕された2023年9月10日当時、被告人は東京都練馬区の区立中学校で校長をしていた。過去に勤務していた中学校の女子生徒らの児童ポルノ動画像が記録されたデジタルビデオカメラは、あろうことか自身の職場である校長室の引き出しから発見された。



起訴状や冒頭陳述によれば、被告人は2009年から2013年までに勤務していた中学校で顧問を務めていた部活の女子生徒2人に対し校舎内やホテルでわいせつな行為に及んだという。その際「あとで自慰行為に使う」ためにデジタルビデオカメラで動画を撮影していた。この動画データを切り出して静止画データも作成し、動画と静止画ともに、媒体内に保存していたという。



「女子生徒らと、いやらしい行為をするようになった。それを撮影し、その後見返して自慰行為をしていた」(被告人の調書より)



被告人はその後2014年に副校長に、2019年春に校長となった。プライベートでは2021年に再婚。妻子と生活していたことから「妻に見つからないところに、と自宅に保管していたカメラを校長室に持ち込み、鍵のかかる引き出しに入れ、鍵をかけて保管していた」(同)という。



校長室でカメラが発見されたのは「別件被疑事件のための捜索差し押さえ」(冒頭陳述より)が行われたことによる。被告人は児童ポルノ禁止法違反での逮捕後、女子生徒への準強姦致傷容疑でも逮捕された。東京都教育委員会は被告人を11月22日付で懲戒免職処分にしている。