電車でうっかり眠ってしまった…なんてことはよくあるが、新幹線で寝過ごしてしまうと大ごとになる。
埼玉県の40代後半の男性(技能工・設備・交通・運輸/年収400万円)は、壮大な寝過ごし体験を投稿してくれた。20代前半の頃、千葉県浦安市で働いていた男性は、自宅最寄り駅の大宮から職場のある舞浜まで3本の電車を乗り継いで通勤していた。急いでいたときや座って帰りたいときには、東京から大宮まで新幹線を使っていたという。その分、時短になるが寝過ごしてしまったら……想像しただけで恐ろしい。
ある日の仕事帰りに男性が目を覚ますと、大宮を発車した直後の新幹線の中だった。「あ~、やっちまった」と思ったのも束の間、自動放送から聞こえてきたのは「次は、仙台です」というアナウンスだった。
不運なことに、男性が乗っていたのは、大宮のあとは仙台まで停まらない新幹線だったという。編集部は男性に取材を申し込むと、当時の状況を語ってくれた。(文:谷城ヤエ)
「いつの間にか車内でぐっすり眠ってしまいました」
男性は大宮から舞浜まで「宇都宮線で大宮~上野、山手線で上野~東京、京葉線で東京~舞浜」のルートで定期券を購入していた。定期券に新幹線停車駅が2駅以上含まれる場合、新幹線自由席特急券を購入すれば自由席を利用することができる。
そのため男性は東京から大宮まで新幹線で帰ることがあり、「たまに寝過ごして宇都宮や高崎なんてことはありました」と、寝過ごしもこれが初めてではなかったという。
男性はその日、8時頃から17時頃まで働いた後、舞浜駅から17時半頃に京葉線に乗車。特別に疲れていたといった記憶はないというが、東京駅からは新幹線に。
「いつの間にか車内でぐっすり眠ってしまいました。目が覚めたら大宮を発車した直後で、あ~、やっちまったと。そうしたら『次は、仙台です』という自動放送が聞こえてきて……。『車掌さーん』と検札が来る前に申告しました」
仙台で折り返し「大宮へ戻った時には22時をまわっていた」
アナウンスを聞き急いで申告した男性に、車掌はこんな対応をした。
「車掌の第一声は『あ~やっちゃいましたか』。お金を支払わなくて良いことを説明された上で車掌室まで同行を求められ、その場で業務連絡票を発行してくれました。仙台から改札の外には出られないけど上りの自由席に乗って帰ってくださいとのことを言われました」
男性は自分のことで手一杯で、そのときの車掌の表情など反応については覚えていないというが、
「運賃を払わずに帰れることに安心しました。その日に見たかったテレビ番組を家族に電話して録画してもらう余裕もありました」
と振り返った。
その後、20時ごろ仙台に到着。上りの新幹線に乗り換え、検札で車掌に業務連絡票を見せたときには相当驚かれたという。そして大宮に戻ったときには22時をまわっていた。舞浜で京葉線に乗車してから5時間弱経っており、男性は相当疲れたのだろう。
「この一件で下り新幹線で帰宅する際は、上野を通過する新幹線に乗るのはやめました」
と語った。もうこんな経験は懲り懲りのようだ。
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