面接の場はただでさえ緊張してしまうもの。人と話すことに苦手意識がある場合は尚更だ。関東圏に住む40代の男性は、30代のときハローワークを通じて受けた面接について、苦い記憶をこう振り返る。
「人と話すのが苦手なので緊張しまくりでした。面接官は40歳くらいの男性一人でしたが、私に気を遣っていたのか『緊張しないでいいですよ』と言っていました」
緊張をほぐそうとしてくれる優しい人事担当者かと思いきや、相手は何故かどんどん失礼な質問をぶつけてくるようになったという。男性が編集部の取材に語ってくれた。
「バカ正直に本当の事を答えてしまいました」
応募したのは旅行会社で、電話受付や運行管理が担当業務だった。面接官からは業務内容の説明などがあったが、面接が進むと男性に対して
「もう少し社会慣れしてて欲しかった」
「うちは『バカかお前は!』等と平気で言う会社なので君には無理だから」
などと失礼なことを言い出した。
「私は弱そうな見かけをしているので、ある程度仕方ないかもしれませんが。君には無理というよりも、日頃のストレスを気弱な私にぶつけてる感じでした」
「しまいには『奥さんとは何処で知り合ったんだ?』と個人的な事まで聞かれてしまい……。私はバカ正直に本当の事を答えてしまいましたが、納得いきませんでした」
仕事の能力に関係のないプライベートに立ち入った質問に、男性は一気にこの会社で働く気持ちを無くしてしまう。面接時間は20分前後だったが、「即刻辞退を申し出て履歴書を返してもらいました」と語る。
「家に帰ってから、すぐにFAXで『もし内定したとしても辞退します。履歴書を返送して下さい』と断りの文章を送りました。すると数日後に履歴書が返送されてきました」
結局面接は不調に終わったが、男性に後悔は無いようだ。
「辞退して大正解でした。もしその会社に内定したとして入社しても1日で辞めてたかもしれないです(笑)。それに、今はその会社は存在してないと思います。ホームページもなくてGoogleで検索しても出てこないし、その旅行会社があった場所も2010年頃に通った時は他のテナントが入ってました」
社名を変えてオフィス移転したのか、それとも雑な経営で潰れてしまったのか……。一方、男性は別業界に就職した。
「名の知れている会社に入ることができ、今も続いています」
と近況を明るく語った。
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