長年にわたりセバスチャン・ローブの相棒を務め、ともにWRC世界ラリー選手権9連覇の偉業を成し遂げた元コドライバーのダニエル・エレナが、来季2024年にWRCの現場に戻ってくることになりそうだ。WRC公式サイトの『WRC.com』は12月14日、エレナが来シーズン、WRC2クラスで活動を行うマルコとブルーノのブラシア兄弟をサポートすると報じた。
モナコ出身のエレナは、言わずとしれた9冠王者ローブのコドライバーとして24年間コンビを組み、WRC通算79勝、2004年から9年連続でシリーズタイトルを獲得したレジェンドだ。
ローブが現在もWorldRX世界ラリークロス選手権やエクストリームE、ダカールラリーを含むW2RC世界ラリーレイド選手権などで精力的に活動を続ける一方、エレナは2021年を最後にローブとのコンビを解消。同年の終わりにWRCコドライバーのキャリアにピリオドを打った。
しかし51歳の彼は、WRCのサポートカテゴリーであるWRC2クラスに参戦するボリビア人兄弟、マルコ・ブラシアとブルーノ・ブラシアのコーディネーターとして新たな役割を引き受け、2024年にふたたびサービスパークのレギュラー的存在となる予定だ。
23歳のマルコは、ラリー2カーで争われるWRC2カテゴリーで通算6回の表彰台を獲得している。彼の弟で21歳のブルーノは同クラスでの2シーズン目を終えたばかりだ。両ドライバーによる2024年のプログラムについては近々詳細が明らかにされる見込みだ。
「ダニエル・エレナが僕たちのチームに加わり、スポーツとテクニカル・マネジメントを指導してくれることを非常にうれしく思っている」と語ったマルコ。
歓迎されたエレナも、「ブルーノとマルコ・ブラシアのチームの一員として、世界ラリー選手権に参加できることを嬉しく思う」と付け加えた。「双方のモチベーションによって、我々は勝利のために力を合わせていけると信じている」