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「夏目友人帳」神谷浩史と井上和彦がアニメ第1期を回顧、露神役・青野武の思い出も

2023年12月02日 18:22  コミックナタリー

コミックナタリー

左から大森貴弘監督、神谷浩史、井上和彦。
緑川ゆき原作によるアニメ「夏目友人帳」のイベント「リバコメ!!×TVアニメ『夏目友人帳』アニメ化15周年記念イベント」が、本日12月2日に東京・大手町三井ホールにて開催された。イベントには夏目貴志役の神谷浩史、ニャンコ先生/斑役の井上和彦、大森貴弘監督が登壇。本記事では第1期の第2話「露神の祠」と第3期の第4話「幼き日々に」が上映された昼公演の模様をレポートする。

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2008年7月の放送開始から、今年で15周年を迎えたアニメ「夏目友人帳」。TVシリーズは第6期まで放送されており、第7期「夏目友人帳 漆」の制作も発表されている。今回上映されたのはTVシリーズの中から、ファン投票によって選ばれた上位エピソード。2位に輝いたこの日の1本目「露神の祠」は、神谷や井上も大好きな回だという。2012年に亡くなった青野武が露神を演じており、いち早くアフレコ現場にやって来るという青野のエピソードを懐かしそうに話す2人。神谷は約15年前のアフレコスタート時に抱いていた緊張感や充実感を振り返り、井上と大森監督はそんな神谷の真剣な姿が印象的だったと語った。

「露神の祠」はまさにアニメスタート当時のエピソードということで、今よりもおじいちゃんっぽさの強いニャンコ先生の演技や、どこか大人っぽい夏目のキャラクターデザインなど、直近のシリーズとの違いについても話が及ぶ。またこのエピソードは原作では冬、アニメでは夏と季節に変更が加わっているが、テレビっ子だったという大森監督のこだわりで、視聴者が観る季節に合わせていると裏話も明かされた。コメンタリーを楽しみつつも、主にニャンコ先生が繰り広げるユーモラスな場面では、観客からたびたび笑い声が起こった。

続いての「幼き日々に」は投票で第3位に選ばれたエピソード。藤村歩演じる幼少期の夏目と、大浦冬華(現・緒乃冬華)演じる木の上の妖怪のやりとりを描いたもので、普段のエピソードよりも出番が比較的少ない神谷は、映像を観ながら新鮮な感想を漏らす。また神谷は藤村による夏目の演技を絶賛し、それが頼もしくもありプレッシャーでもあると話した。夏目のクラスメイトも登場するエピソードだが、ここで大森監督から原作とアニメの違いについて裏話が。夏目の通う高校の名前が原作では世分高校、アニメでは古内高校と違っている経緯、それによってアニメ化できないエピソードがあることが明かされた。

コメンタリー後の質問コーナーでは、「にゃんこ先生」の名を持つ神谷の飼い猫にまつわるエピソードや、井上がニャンコ先生に出会い、生き方が楽になったといったトークを展開。作品に登場した妖でお気に入りを聞かれると、井上からはキヨこと蛍の名前が挙がる。「夏目友人帳」に関わったことで変わったことは?という質問には、神谷が15年間、高校生である夏目を演じ続けることで感じている思いも語られた。さらに後半は、先ほど上映したエピソードの中に登場するセリフを穴埋めする「映像セリフ当てクイズ」のコーナーも。すぐに大喜利へと変わってしまったこのコーナーだが、正しいセリフを神谷と井上が生披露する場面もあり、満員のファンを楽しませた。

なおイベントの模様はライブ配信も実施され、夜の部配信終了後から12月10日までアーカイブ視聴が可能。配信チケットは「リバコメ!!」公式サイトで販売中だ。