トップへ

林遣都、最新映画『隣人X』も無精ひげで熱演「ヒゲノハヤシ」がSNSで話題に

2023年12月02日 18:01  cinemacafe.net

cinemacafe.net

林遣都
「ヒゲノハヤシ」が林遣都ファンの間で盛り上がっている。TBS日曜劇場「VIVANT」では役所広司演じるテロ組織のリーダー、ノゴーン・ベキの青年時代を野性味たっぷりに演じたばかり。そして最新映画『隣人X‐疑惑の彼女‐』でも、無精ひげ姿で“惑星難民X”のスクープを追う週刊誌記者を熱演している。


幾層もの感情が渦巻く記者に
『隣人X‐疑惑の彼女‐』

『隣人X‐疑惑の彼女‐』の原作小説「隣人X」は、フランス在住の日本人作家・パリュスあや子自身の経験や感情から生まれた物語。舞台は、紛争のため故郷を追われた“惑星難民X”を受け入れるか否か、各国が苦慮している世界。日本もいち早く受け入れを発表したアメリカに追随するように受け入れを決めるが、人間の姿をそっくりコピーし、隣人として日常に紛れ込むXをめぐって不安や動揺が広がっている、という状況。

林さんが演じる週刊誌の契約記者・笹憲太郎は“X探し”のスクープ記事を何としてでもものにするため、X疑惑をかけられた柏木良子(上野樹里)の追跡を始める。ひげを剃る間も惜しんで、徹夜で良子を張り込み、こっそりカメラを向ける笹。やがて、正体を隠して良子に近づくうちに彼女に恋心を抱くようになっていく。

Xへの恐怖、疑念にとらわれる一方、良子の純粋さ、真っ直ぐさにどんどん惹かれていき、編集部からはスクープをせっつかれ、その葛藤を良子にだけは悟らせないよう必死になる、そんな「ヒゲノハヤシ」である。

現代社会にはびこる差別、偏見、想像力や共感力の欠如についても問いかける本作について、林さんは「この映画に込められた願いを沢山の人に感じていただきたいです」とコメントしている。

また、本作のメガホンをとったのは、林さんと『DIVE!!』(2008)以来15年ぶり、上野さんとは『虹の女神 Rainbow Song』(2006)以来17年ぶりのタッグとなる熊澤尚人監督。

完成披露試写会では、林さん演じる笹がひげを生やしている理由について、監督は「大人っぽく自分はできる人間だと見せるため、ひげを生やしている設定」と説明。これに対し、上野さんも「遣都くんに、ひげというイメージはなかったが、色気が感じられる。遣都くんのファンの皆さんも、良子の気分でドキドキしてほしい」とアピールしていた。

熊澤監督が「想像を超える物凄いプロフェッショナル」と改めて評した、林さんの熱演は必見だ。

『隣人X -疑惑の彼女-』は全国にて公開中。



2007年、オーディションから抜擢された主演映画『バッテリー』が高い評価を受け、第31回日本アカデミー賞をはじめ多くの新人賞を受賞。以降、日本エンタメに欠かせない存在となった林さん。

「おっさんずラブ」シリーズ、「HiGH&LOW」シリーズ、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」「スカーレット」、大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺」、映画『護られなかった者たちへ』などで多彩な役柄をこなし、その醸し出す清涼感からスポーツに打ち込む青年や、医師、刑事役を演じる機会も多い。

そして今年は、『私をくいとめて』の大九明子監督のもと、WOWOW連続ドラマW-30「ああ、ラブホテル~秘密~」最終話「ダイバーシティ・ラブホテル」にゲイの弁護士・ショウタ役、NHK BSドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」にも主人公の作家・岸田奈美(河合優実)をマネジメントする、ややチグハグな言動が魅力の編集者・小野寺柊司役で参加した。

さらに岡田麿里監督によるアニメ映画『アリスとテレスのまぼろし工場』では菊入時宗役で声優に、音楽劇「浅草キッド」では青年・北野武役にも挑んだ。

そんななか、『HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY』(2017)で演じた、“SWORD”地区の“D”にあたる復讐の壊し屋「達磨一家」の頭、日向四兄弟の末弟・日向紀久は異色の役回りだったかもしれない。かつてない無慈悲な表情には、無精ひげが映えていた。


他人を寄せつけない研修医
「レジデント~5人の研修医」

ヒゲノハヤシを遡ると、2012年10月期の青春群像劇「レジデント~5人の研修医」の矢沢圭役が思い出される。大学付属病院の救命救急センターを舞台にした今作では、1年目の研修医でひげを剃る暇もない、といったところか。矢沢は5人の研修医の中では最も優秀で、表面上はクールで、他人には無関心を装っているが、不器用な優しさを持ち合わせるキャラクター。矢沢の素顔を知る幼なじみ役で菅田将暉も出演している。

U-NEXTにて配信中。


少しずつ愛を知っていく若者に
映画『しゃぼん玉』

乃南アサ原作の『しゃぼん玉』(2017)では、親の愛を知らずに育ち、通り魔や強盗傷害を繰り返す伊豆見翔人役に挑んだ林さん。身だしなみを気にする余裕などまるでない、絶望を背負ったかのような若者だった。逃亡途中で山深い村にやってきた伊豆見は、年老いたスマ(市原悦子)を助けたことがきっかけで彼女の家に居座る。最初は金を盗んで逃げるつもりだったはずが、スマや村の人々に癒やされ、愛というものを知っていく。

U-NEXT、Amazon Prime Videoほかにて配信中。


記憶に新しい「VIVANT」
役所広司の青年時代に

堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司ら豪華俳優陣が集結した日曜劇場「VIVANT」は、自衛隊の秘密組織・別班に所属する主人公・乃木(堺雅人)とテロ組織“テント”との攻防を描く物語。

役所さん演じるテントのリーダー、ノゴーン・ベキの過去が語られる回では、長髪に無精ひげ姿で登場(さらに、詰め襟や紋付き袴姿も)。ノゴーン・ベキの名の由来や、異国の地で息子と生き別れ、妻を失いながらも孤児たちのために闘った壮絶な人生を体現する演技、その孤高さは大きな注目を集めた。

U-NEXTにて配信中。


“悪意”で結びついた3人「MALICE」

タイトルのMALICE(マリス)とは“悪意、敵意、恨み”という意味。林さん演じる、大学事務局長の刺殺事件を担当する所轄刑事・星野尚人は、容疑者とされた講師・谷村夏帆(高梨臨)、週刊誌記者・丸山奏太(佐藤隆太)と利害関係の一致から協力関係を結んでいく。「VIVANT」では妻役だった高梨さんと再共演している。

家族の問題も抱える星野は、「自分の仕事をするだけ」と自分自身をごまかし、諦めることを繰り返してきたが、事件の真相を追ううちに自身の内にある“悪意”とも向き合わざるを得なくなる。韓国ドラマのような雰囲気もあるオリジナルストーリーで、くたびれたスーツ+「ヒゲノハヤシ」刑事のやさぐれ度は過去No.1かも。

<STORY>
翔東大学の事務局長、小園洋平が自宅で刺殺体で発見された。現場に駆けつけた富士見署刑事、星野尚人(林遣都)は、殺害現場であるリビングの様子を見て、妻と離れて暮らしていたという小園に、別の女の影を感じる。翔東大学国際社会学部の講師、谷村夏帆(高梨臨)は、どんな手を使ってでも出世しようとしており、半年前から人事権を持つ小園と不倫関係にあった。その小園が殺害され、夏帆は殺人犯として逮捕される。

一方、不倫の情報を匿名のメールで受け取った記者の丸山奏太(佐藤隆太)は、何者かが事件の印象操作を図ろうとしていることに気づき、独自の調査を始める。そんな中、星野は中途半端な捜査で夏帆を犯人と決め込む警察上層部の捜査方針に違和感を覚え、やがて夏帆が何者かにハメられた可能性に気づく。

刑事、容疑者、記者――。3人はそれぞれにプライベートにおける問題も抱えながら、利害関係の一致から協力関係を結ぶことに。事件を企てた人間をあぶり出そうと画策し、一歩ずつ真実へと近づいていく。果たして、真犯人は誰なのか? 人々の“悪意”の裏に潜む衝撃の事実が明らかになる…。
U-NEXTにて独占配信中。


5年ぶりに牧凌太が帰還「おっさんずラブ‐リターンズ‐」

2018年に放送されたドラマの続編として、春田創一(田中圭)や黒澤武蔵(吉田鋼太郎)、そして林さん演じる牧凌太の5年後を描く。春田の告白の後、幸せな日々を送る2人に待ち受ける、“家族になる”ための紆余曲折が描かれていくようだ。


2024年1月5日より毎週金曜23時15分~テレビ朝日系24局にて放送開始。


「マゲノハヤシ」で仕掛け人に!?映画『身代わり忠臣蔵』

『身代わり忠臣蔵』はムロツヨシ主演、かの赤穂浪士による「忠臣蔵」の物語に“身代わり”という斬新なエッセンスを盛り込んだ時代劇エンターテインメント。

林さんは、吉良上野介の弟・孝証(ムロツヨシ二役)へ「殿に化けて、吉良家をお守り下さい!」と“身代わり”を懇願する吉良家家老・斎藤役で、絶対にバレてはいけない<身代わりミッション>の仕掛け人!? “まげ”姿でのムロさんとの共演にも期待高まる。

2024年2月9日(金)より全国にて公開。




(シネマカフェ編集部)