トクスポーツWRTの『シュコダ・ファビアRSラリー2』を駆り、2023年のWRC世界ラリー選手権WRC2クラスチャンピオンに輝いたアンドレアス・ミケルセン。ドイツ・ニュルブルクリンクに拠点を置くトクスポーツWRTに所属する彼はシーズンの初め、2023年がどんなものになるのか知る由もなかった。
しかしラリーシーズンを終えたいま、ミケルセンは満足している。笑顔なのだ。そして2024年も同じように笑顔で終えられるシーズンになることを期待している。
34歳のノルウェー人ドライバーはWRCのトップカテゴリー、すなわち“ラリー1”に復帰したいという願望を抱いているが、同時にラリー1のシートが不足していることも承知している。いずれにせよWRCで3度の優勝経験を持つ彼は、2年ぶり自身2度目となるWRC2タイトル獲得に満足しているようだ。
「今年のスタートは、自分が何をしているのかも分からなかったんだ」とWRC.comに明かしたミケルセン。
開幕戦モンテカルロから第4戦クロアチアまで出場を見送っていた彼は、「(シーズン開幕)当初はWRC2にフル参戦できるようには見えなかった」と振り返った。「でも、徐々により多くのイベントに出られるようになり、最終的にはシーズンを完走することができた」
「僕にとってもシュコダにとっても、(この結果は)ハッピーなことだよ。彼らはまだ新車を持っていたし、僕たちは彼らに優勝とチャンピオンをプレゼントすることができた。知っていると思うけど、それが大事なんだ」
ミケルセンは11月、日本で開催されたシーズン最終戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』の直前にシュコダの関係者と面会した。そして自身2度めのWRC2チャンピオンを獲得してシーズンを終えたいま、この1年を振り返りながら来季2024年に向けての展望を語った。
「みんなハッピーだと思うよ。でも来シーズンについて、いま伝えられることは何もないんだ。以前にも話したけど、もしWRC2に参戦するならシュコダだろうね」
「ラリー1については難しい。もっと予算があれば簡単だろうけどそれは不可能だ」
「もちろん、そのために戦い続けるしそれが僕にとっての優先事項だけど、もしそれが実現しなくても世界が終わるわけじゃないよ」