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潰瘍性大腸炎で免許取得できなかった? 難病患う女性アイドルめぐる「ネット記事」に批判…警視庁「それだけでは制限されない」

2023年11月24日 18:21  弁護士ドットコム

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指定難病の「潰瘍性大腸炎」を公表していた女性アイドルが、自動車の運転免許を取得できなかったことをSNSに投稿したところ、思わぬ事態に発展した。


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この投稿を元にしたネットニュース記事に「病気が理由で免許に落ちたかと思った」「難病だから取れなかったと勘違いする人が出てくる」などと批判的な声があがったのだ。



弁護士ドットコムニュースの取材に応じた警視庁は、潰瘍性大腸炎の患者が必ずしも免許取得を制限されることはないと回答している。



●配信サイト向けのタイトルに対する批判「誤解をまねく」

アイドルユニット「#2i2」の天羽希純さんは今年9月、指定難病の「潰瘍性大腸炎」であることを自身のエックス(旧ツイッター)に投稿した。



11月8日にはSNSを更新して、証明写真と一緒に「運転免許とれませんでした」と記した。約1年前に教習所に入所していたという。







その内容について、「難病告白の人気アイドル『運転免許、とれませんでした』 証明写真に仰天『恐ろしいほど可愛すぎ』」(11月9日/エンカウント)というタイトルの記事がYahoo!ニュースに配信された。



記事の最後には、天羽さんが潰瘍性大腸炎を患ったことについて触れている。なお、免許が取得できなかった理由は書かれていない。



記事のコメント欄(ヤフコメ)では、潰瘍性大腸炎のために免許を取得できなかったと認識しそうになった人たちから批判の声が寄せられている。



「病気のせいで免許取れなかったのかと思ったら違ったのね、紛らわしい見出しでまんまと釣られた」



「家族に潰瘍性大腸炎居ますが免許は普通に取れますしタイトル詐欺もいい加減にして欲しい。難病だから取れなかったと勘違いする人も出てくるので本当にやめて欲しい」



「いろんな誤解をまねきます」



一方、同じ病気を患っているというユーザーからは「実際彼女がどのくらいの状況なのか分からないので判断はつかないのですが、症状が出ている時期に閉所に長時間いるような自動車講習はキツイのかもしれません」と気を配るコメントもあった。



●元記事のタイトルには「難病」の文字はなかった

エンカウントのサイト本体では、配信元記事の見出しは「天羽希純『運転免許、とれませんでした』 証明写真に仰天『恐ろしいほど可愛すぎ』」とされており、配信先のタイトルにだけ「難病」の要素を加えたようだ。



弁護士ドットコムニュースは、天羽さんの所属事務所に免許を取得できなかった理由について問い合わせたが、回答は得られなかった。



潰瘍性大腸炎を患って入院したことのある男性は、弁護士ドットコムニュースの取材に「免許は更新したし、運転もしている」と話す。



●警視庁「潰瘍性大腸炎に罹患しているとの理由で取得や更新を制限することはない」

警視庁は、潰瘍性大腸炎の患者が必ずしも免許取得を制限されることはないと回答した。



——どのような病気の場合に取得や更新が制限されますか?



警視庁:道路交通法及び同施行令には、「 統合失調症、てんかん、再発性の失神、無自覚性の低血糖、そう鬱病、重度の眠気の症状を呈する睡眠障害、認知症、アルコール・麻薬・大麻・あへん又は覚醒剤の中毒者」が明記され、その他「自動車等の安全な運転に必要な認知・予測・判断または操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈する病気」が取得や更新において制限される場合があります。



——潰瘍性大腸炎の場合、 取得や更新が必ず制限されますか。潰瘍性大腸炎の患者が制限されるのはどのような症状の場合でしょうか



警視庁:病状に個人差等があることから、単に「潰瘍性大腸炎」に罹患しているとの理由で取得や更新を制限することはありません。



ただし、自動車等の安全な運転に必要な認知・予測・判断または操作のいずれかに能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈する状態であると医師が診断した場合は、 制限されることがあります。



【病気を報告していた】







【1年前に教習所に通い始めた】