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手術で1週間休もうとしたら「たった一泊二日の入院だよね、普通翌日には出勤できるよ」と上司に言われた女性の反撃

2023年11月24日 06:20  キャリコネニュース

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心や身体に不調があるときは、会社を休んで回復に専念したほうがいい場合もあるだろう。大分県の40代前半女性(医療・福祉・介護/年収400万円)は、稽留(けいりゅう)流産でおなかの赤ちゃんを亡くし、その手術のための休みを上司に相談した。

「身体のダメージだけでなく、心のダメージも相当あったため、休養が必要と考えていました。(中略)上司に、月曜日に手術、下半身麻酔を行うため火曜に退院すると伝え、再受診が1週間後であること、再診後に体調が良ければ復帰すると伝えました」

稽留流産の手術では、子宮内部に傷が生じるリスクもある。手術後の体調を見て復帰時期を判断したいという女性の主張は妥当なものに思えるが、上司の感覚は違ったようだ。(文:福岡ちはや)

「休むなら来月の休みを減らして有休は使わないで」

上司の答えはこうだった。

「は?たった一泊二日の入院だよね、普通翌日には出勤できるよ」

「休むなら来月の休みを減らして有休は使わないで」

部下の気持ちや体調を無視して、手術翌日の出勤を強いるのは上司としてどうなのか。なにより、赤ちゃんを亡くし、心にも身体にも大きなダメージを受けている人に対して、あまりに冷たすぎる対応だと感じてしまう。

女性は「仕事は好きだし、穴を開けて同僚に迷惑をかけたくない」「早急に職場復帰しよう」と思っていたが、「自分の身も心も大事にしたい」と考え直し、上司に相談したのだった。残念ながら、女性の上司に対する信頼は、上司の心ない言葉によって打ち砕かれてしまったが。

女性は当時の苦しい胸の内をこう綴る。

「これからどうなるか自分でもわからない不安感で押しつぶされそうな私は、頭が真っ白になりました。『普通は…』って何?翌日からなんて無理だ。涙が止まりませんでした」

ただ、女性はおとなしく上司に従うことはしなかった。「ほかの人が同じ思いにあったら嫌だ」と考え、勇気を出して会社のハラスメント委員会に報告したのだ。その結果、女性は正当なかたちで療養を取ることができたという。

「その後、手術を経て経過とともに約1週間で職場復帰。身体は回復しても、心が追いつかないと感じることはいまだにあります。赤ちゃんを亡くして精神的に参っているときに追い討ちをかけるような言葉……ずっと忘れられない、理不尽なできごとです」

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