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3台斬りの衝撃/連覇を阻んだ日本の罠/ひと足早いクリスマス?etc.【ラリージャパンTop 5 Moments】

2023年11月23日 11:30  AUTOSPORT web

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勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)がスピン&クラッシュを喫したSS2の11.6km地点ではハイドロプレーニング現象が起こりやすくなっており、ダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)とアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)がまったく同じ場所で餌食になった。 2023年WRC第13戦ラリージャパン
 毎戦ドラマチックな展開が待っており目が離せないWRC世界ラリー選手権。日本からはトヨタが参戦している同シリーズの人気公式動画『Top 5 Moments』の最新作がWRC公式Youtubeチャンネル(https://youtube.owacon.moe/@wrc)で公開された。今回の内容は11月16~19日に愛知県と岐阜県で開催されたWRC第13戦『ラリージャパン』を振り返るものだ。

『Top 5 Moments』とは、WRCが各ラウンドの終了後に投稿する動画のひとつで、対象となるイベントにおける5つの印象的シーンを紹介するもの。今作のトップバッターはラリージャパンのMVPと言っても過言ではない活躍を見せた勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)のクラッシュとその後の力走だ。

 勝田は大雨のなか行われた金曜日のSS2“イセガミトンネル1”でスピンを喫し、マシンフロント部にダメージを負ってしまう。しかし直後のリエゾン(移動区間)で壊れたラジエーターと足回りに応急措置を施してサービスパークに戻ると、修復されたマシンで同日午後から怒涛の追い上げを開始。最終的に10回のステージウインを飾り総合5位フィニッシュを飾った。

 勝田がクラッシュしてしまったSS2の11.6km地点は、彼曰く事前の下見(レッキ)で確認した状況とはまるで異なっていたといい、それが災いしてダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)とアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)がまったく同じ場所でコントロールを失い、2台は同じようにコース脇の沢に転落した。このリプレイシーンがふたつめの“Moments”に選ばれている。直後の3つめは、首位と10.6秒の2番手につけていたティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)の手痛いミスだ。大会2連覇を目指していたベルギー人ドライバーは道路を横切る排水用のグレーチングに足を取られ、SS6“イナブダム2”のスタート地点からわずか100mほどの場所でコースオフ。立ち木にクラッシュし、デイリタイアとなった。

 晴天の下に開幕したラリージャパンだったが翌日のデイ2で大雨に。その後もにわか雨や霧の発生など変わりやすい天気に翻弄されたが、4つめのシーンに選ばれた競技3日目のSS14“レイク・ミコワコ2”での降雪まで予想できた人は少なかったはず。霙(みぞれ)が降るなか走行したオット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)からは、ひと月ほど早い「ハッピー・クリスマス」とのコメントも。なお、デイ4のSS19/21“ネノウエコウゲン”では前夜に降った雪がコース脇や樹木に積もり、雪景色をつくっていた。

 最後は、通算8勝目・今シーズン3度めの勝利でTOYOTA GAZOO Racing WRTの日本でのワン・ツー・スリー・フィニッシュに貢献したエバンスの優勝シーンが収められている公式動画は、前述のとおりWRC公式Youtubeチャンネルで視聴することができる。

■Top 5 Moments | WRC FORUM8 Rally Japan 2023
https://youtu.be/KP9yLXe9wak