クレーマーというと年齢層が高めなイメージがあるが、荒っぽい人はどの年齢層にも一定数いるものだ。千葉県に住む30代女性は、レジを担当していたときに遭遇した客に商品を投げつけられ、怒鳴られたという。その女性客はおよそ30代だったそう。一体どんなやりとりがあったのか。編集部は女性に取材を申し込み、詳しく話を聞いた。
「レジ台に投げてきたのです」
女性は住宅街にあるドラッグストアで働いている。そこに件の客がやって来たのは今年の夏のこと。30代くらいの女性で、デニムにTシャツ姿の「普通の主婦」という見た目だったそう。
「そのお客様はとてもイライラしているようでした。手に持っていた400円ほどのシャンプーの詰め替えをレジ台に投げてきたのです」
レジが混雑してイライラしていたのだろうか。ところが、
「その日はそんなに混んでいるわけではありませんでした。私を含め他の従業員はレジ以外の仕事もこなせていましたから」
個人的な事情で虫の居所が悪かったのだろうか。何であれ人に物を投げつけていい理由にはならないが……。横暴はこれで終わりではなかった。
「ぐっと堪えてその商品を拾い、レジを打ち、金額をお伝えしました。すると、その方はわざと低い声でゴモゴモと言ってきて、聞こえませんでした。止むを得ず『もう一度お伺いしてもよろしいですか?』と聞き返したら次の瞬間、その方は『支払いは電子マネーって言ってんだろーが!!』と大きな声で怒鳴ってきたのです。ほかのお客様も驚いた顔をして見ているほどでした。もう、笑顔でその方の目を見て『かしこまりました~』と返すしかありませんでした」
しかし本音では「この声で言えるなら最初から言ってくれれば……」と思ったそうだ。
「怒鳴った後は無言で、ただ、ずっと舌打ちをして睨んできました。最後にレシートをお渡しする際には、思いっきり引っ張って取っていかれたので、私は紙で手が切れました。ものすごく睨みながら帰っていかれたのですが、いくら従業員でもこのような対応をされていい思いはしませんよね。何かお急ぎだったのか、それとも普段からこういう方なのか……」
それっきり、この客を見ていないそうだ。
理不尽なクレームをしてくる客にもいい顔をする店長
こうした迷惑客に遭遇した場合に、対応マニュアルやルールなどの対応策はないのだろうか。
「クレーム対応マニュアルは一応ありますが、マニュアルってあまり役には立たないんですよね。実際に理不尽なクレーマーが来たとしても、店長クラスの人は本部にクレームが行ってしまうのを恐れて、いい顔をしてなあなあで対応してしまう傾向があります」
保身から場当たり的に対応する店長に、嫌気が差している女性。それもそのはずで、もっともこうしたカスハラ被害に遭う確率が高いのは、女性のようにレジで働く店員たちなのだ。理不尽な態度をとる客には毅然とした態度を取り、店員たちの被害を減らしていくことも店長の大事な仕事ではないだろうか。
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