友達に都合よく利用されていると感じたら、早めに距離を置くのが身のためかもしれない。長野県の50代後半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収100万円未満)は、高校時代からの友人・K子に利用されていた過去を語る。
独身時代によく遊んでいた女性とK子は、お互いの子育てが落ち着いた40代半ばから再び会う機会が増えていたが、女性はK子に振り回され気味だったという。(文:福岡ちはや)
「(K子は)毎回『○○(女性の名前)の好きな店で○○の好きなものを食べようよ』と、私にお店探しと予約を任せてきて、初めはそうでもなかったが、だんだん約束をドタキャンしたり遅刻したりの頻度が増えてきた」
「このイベントに一緒に行こうよ」→渋々OKしたら「チケット2枚手配しといて」
ランチやお茶のあとは、K子の用事のために女性が車を出すことも多かった。例えばショッピングセンター、K子が次回行きたいレストランの下見など……。「○○の車の中で話したい」「車を出してほしい」と頼まれ、K子の職場の人の不倫話を聞きながら、1時間以上も無駄に運転させられたこともあったという。
また、K子に「旅行したい、計画立てて」と言われ、女性が旅程作りや予約を引き受けたときのこと。言い出しっぺのK子は、なんと直前で旅行をドタキャンしてきたそうだ。
「途中経過をLINEで報告していたにもかかわらず、3日前に『何時にここに集合ね』と(K子に)LINEすると、『その日は用事があっていけない』と返ってきて、結局キャンセルすることになった。謝罪の言葉は一切なく、かなり驚いた」
しかも、K子がドタキャンしてきたのは一度ではない。その後もK子は約2年ごとに旅行の計画を女性に頼んでは、「習い事があるから行けない」など、前々からわかっていたはずの用事でドタキャンを繰り返したそうだ。女性はなおも語る。
「K子が『どうしてもこのイベントに行きたい。一緒に行こうよ』と熱烈に誘ってきたとき、『あまり気乗りしないけど、じゃあ付き合うよ』と言うと、『ならチケット2枚手配しといて。よろしくね』と言われ、唖然としたこともあった」
別の友人には連絡なしに「泊めて~」さらに「下着貸して」
これだけ好き勝手されては、大抵の人はK子に愛想を尽かすだろう。しかし女性は不満を持ちつつも、なぜかK子との付き合いを続けた。高校時代の別の友人から、「それ、完全に利用されてるよ」と指摘されるまでは。
「そのとき『そうか、利用されていたのか』と目から鱗が落ちた気がした。そしてK子から離れる決心をした。それ以来約2年、誘いのLINEはすべて断り、会っていない。高校時代からの友人を失ったさみしさよりも、もう振り回されなくて済むという解放感のほうが大きい」
ちなみに、女性が目を覚ますきっかけをくれた友人も、K子の被害者仲間だったそうだ。
「1人暮らしの友人のアパートに、K子が夜に連絡もなく『泊めて~』と頻繁に訪れ、さらに『下着貸して』と言うので、K子のために新品の下着を用意していた。一度くらいは買って返してくれるかと思ったが、それはなかったと聞かされた(笑)」
K子は今もどこかで、誰かを利用する友人関係を続けているのかもしれない。
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