映画『ロマンチック金銭感覚』が、出町座(京都市)とほとり座(富山市)にて12月より先行上映。この度、上映企画として、映画の通常料金を設定せずに、ひとりひとりの納得する鑑賞料金を支払う「金銭感覚上映」の日を実施することが分かった。
本作は、監督が「円」ではなく「地域通貨」が流通している地域コミュニティーや、「共感コミュニティー通貨」を独自で発行している非営利株式会社eumoなどに取材をして作り上げたセミドキュメンタリー映画。
映画のテーマである「地域通貨」は、地域やコミュニティーにおける価値の流通を促す交流促進ツール。「地域通貨」が流通している場所には活発な人間交流が生まれており、映画内では現代の資本主義社会が忘れかけている地域の繋がり、農的な暮らしについても取り上げられている。
6月には、TOHOシネマズ株式会社が映画鑑賞料金を改定し、2022年の諸外国との上映料金を比較してみると、日本の平均映画入場料金は高い。地域通貨が流通しているコミュニティーは、個人と個人の信用によって地域通貨自体に価値が付与され、地域経済を活発化させている。映画の入場料金も観客個人に決めて貰えるような上映をしたいと考えた監督が企画を相談し、鑑賞後に観客に料金を決めてもらうこの「金銭感覚上映」が実現。
出町座では12月10日(日)の上映回、ほとり座では12月25日(月)の上映回にそれぞれ実施予定。入場時にガチャガチャのカプセルを渡し、鑑賞後に自分の納得する金額を入れて戻すという方法になる。なお、来場者がカプセルの中に入れる通貨は、円以外にも、手持ちの地域通貨や自分で価値を付与させた自作の地域通貨なども可能だという。
『ロマンチック金銭感覚』は12月8日(金)~14日(木)出町座、12月15日(金)・16日(土)新宿ケイズシネマ(東京ドキュメンタリー映画祭2023)、12月16日(土)~29日(金)ほとり座にて上映。
(シネマカフェ編集部)