突然、夫や妻に離婚を切り出されたら、あなたならどうするだろうか。東京都に住む30代前半の女性(事務・管理職/年収450万円)は、あるとき夫に離婚を匂わせられたという。
「離婚を切り出されるようなことをした覚えもなく、自分のどこが悪かったのか悩みながらも、子どものためにもなんとか関係を修復できないかと、これまで以上に気を遣いながら生活をしていた中で、夫の浮気が発覚しました」
結局、1歳半の子どもを抱えて32歳で離婚することになった。この女性の離婚劇を前後編に渡ってお届けする。
夫にとって「その程度の存在だったのか」と切なくなった
夫から一方的に離婚を切り出され、不幸のどん底に突き落とされた女性。実際は、その前から幸せとは言えない結婚生活を送っていたようだ。
「元々家のことは一切しない人で、子どものこともほとんど構わず、土日は1日中寝ているような人でした。不満を持ちながらも、仕事が大変なのだろうと、あまり強く言わず我慢をしていたのですが……」
そうまでして女性がこの夫と夫婦であり続けようとしたのは、幼い子どものためだろうか。しかし思いは夫に届かず、踏みにじられてしまう。
「突然、私への不満と仕事の忙しさを理由に、向こうから離婚を匂わされました」
夫の言葉を真に受けた女性は、冒頭に書いたように、なんとか関係を修復しようとしたようだ。そんな矢先に夫の浮気を知ることとなり、
「私はきっと舐められているのだろうと、きちんとこれまでの行動を反省してもらうために、子どもを連れて近くに住む兄を頼り、まだ6か月の子どもを連れて家を出ました」
このとき夫には何も言わずに出ていったが、夫からしばらく連絡もなかった。「自分たちはその程度の存在だったのか」と、切なくなったそう。
その後、何度か話し合いを重ね、やり直すことを決めた女性は、2か月ぶりに帰宅した。ところが夫には反省している様子はなく、それどころかまた「怪しい行動」も見られた。そこで、わざと外泊の予定を入れ、子どもと2日ほど家を空けると……。
「その際、家にボイスレコーダーを仕掛けてみたところ、家に女性を連れ込んでおり、相手の方と関係を継続していたことがわかりました。家からは避妊具のパッケージのゴミなども見つかりました」
懲りずに浮気を続けていた夫に、これまで従順だった女性はついに反撃に出る。【後編】へ続く。