11月12日、静岡県の富士スピードウェイでENEOSスーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第7戦『S耐ファイナル 富士4時間レース with フジニックフェス』の決勝レースが行われ、ST-Xクラスの31号車DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/嵯峨宏紀)が総合優勝を飾った。ST-Xクラスの2023年シーズンのチャンピオンには、3位でフィニッシュした14号車中升 ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/平良響/片岡龍也)が輝いた。
ただ、22号車は1回目のピットストップでAドライバーハンデキャップ10秒のストップ消化しなければならず、代わって序盤から激しい争いを展開していた今季クラス王者の52号車埼玉トヨペット GB GR Supra GT4、885号車シェイドレーシング GR SUPRA GT4 EVOがが先行。22号車は3番手へポジションを下げた。2台のGRスープラGT4は緊迫した争いを展開していたが、最後は52号車に軍配が上がり、優勝で2023年シーズンを締めくくった。2位は885号車となり、3位には22号車が入り今季初表彰台を獲得した。
■ST-2クラスはHonda R&D Challengeが大逆転 ST-2クラスはスタート直後に、13号車ENDLESS GR YARISと225号車KTMS GR YARISがAドライバーハンデキャップを消化するためにピットへ。逆転タイトルを目指す743号車Honda R&D Challenge FL5がリード、13号車ENDLESS GR YARISと225号車KTMS GR YARISがピット時間を短縮し追い上げる展開となる。
ただ、ランキングをリードして最終戦を迎えていた13号車ENDLESS GR YARISにレース中盤まさかの事態が。エンジントラブルを抱えたかエキゾーストから白煙をあげスローダウン。なんとかピットに戻り再度コースインするが、トラブルは深刻で、再度ピットへ。完走を諦めまいと、急遽エンジン交換の大作業をスタートさせた。一方優勝がタイトルへの絶対条件となっていた743号車に対し、コンスタントに追い上げた225号車が首位を奪取。しかし、今季たびたびトラブルが発生していた225号車にはまさかのエンジントラブルが発生。これでふたたびトップに浮上し優勝を飾った743号車が逆転でクラスタイトルに輝いた。2位には6号車新菱オートDIXCEL夢住まい館エボ10、3位には新菱オートDIXCELエボ10が入り、シンリョウレーシングチームは2台揃って表彰台獲得となった。
ST-3クラスは、予選でワン・ツーとなったTRACYSPORTS with DELTAの39号車エアバスター WINMAX RC350 TWS、38号車ヒグチロジスティクスサービス RC350 TWSの2台がリードするが、岡部自動車とTEAM ZEROONEのニッサン・フェアレディZ勢が追い上げ、5番手から追い上げてきた15号車岡部自動車フェアレディZ34が24周目にトップに立つ。
6台の開発車両がエントリーしたST-Qクラスは、フロントバンパーやリヤウイングを改良してきた271号車CIVIC TYPE R CNF-Rに、今季の集大成としてリヤスタビなどの改良を行ってきた28号車ORC ROOKIE GR86 CNF conceptが続く展開。271号車が総合24位で120周を走り切り、同一周回となった28号車が続いた。エンジンパワーを上げて最終戦に臨んでいた55号車MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptは総合27番手でチェッカーを受けている。
クラス4位の61号車Team SDA Engineering BRZ CNF Conceptは総合29位、クラス5位の12号車MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF conceptは総合31位となった。液体水素を使用するORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptも大きなトラブルなく完走を果たしている。