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「ベストジーニスト2023」菅田将暉や池田美優、市川染五郎らが受賞

2023年11月09日 19:01  Fashionsnap.com

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「第40回ベストジーニスト2023」受賞者

Image by: FASHIONSNAP
 ⽇本ジーンズ協議会が主催する「第40回ベストジーニスト2023」の授賞式が11月9日に開催された。SNS調査による投票形式で決定する「⼀般選出部⾨」では、俳優の菅⽥将暉とモデルの池⽥美優がそれぞれ2年連続で受賞。「協議会選出部⾨」では俳優の松重豊、飯豊まりえ、プロバスケットボール選手の富樫勇樹、料理家の和田明日香が選出されたほか、「次世代部⾨」は歌舞伎役者の八代目 市川染五郎と女優の莉子、VTuberの叶が受賞した。

 2年連続で一般選出部門を受賞した菅田将暉は、ブラウンのスエードのジャケットに自身がリスペクトする作り手のものだというブラックのデニムパンツを穿いた、シンプルなスタイルで登壇。受賞について「昨年も選んでいただいたのに体調不良で来られなかったので、今年はこの場に来ることができてとても嬉しいです。一般投票で選んでいただいたということで、自分ではいつも好きな服を着ているだけで全く意識していなかったのですが、ジーンズの広告をやらせていただいたり、ラジオの後によくデニムを穿いたコーディネートの写真を撮って載せたり、自分で生地を買ってきてデニムジャケットを作ったりということをやっていたので、そういったところを見ていただいていたのかなと思いました」と話した。

 同じく2年連続で一般選出部門1位となった池田美優は、今回の授賞式のためにわざわざタイのバンコクまで行って用意したという、デニムのビスチェにアシンメトリーなカーゴスカート、デニムのブーツを合わせた印象的なオールデニムコーディネートで登場。「2年連続で受賞させていただき大変嬉しかったので、今日は張り切った格好で来ちゃいました。3年連続で選ばれると殿堂入りできるということで、次はそれを目指していきたいと思います。実は、今年テレビの生放送の企画で草彅剛さんに選んでいただいて、約100万円のデッドストックのデニムを初めて手に入れました。今日はまだ早いと思って着てこなかったのですが、自分自身もデニムも育てて、いつかそれを着てこのような場に立てたら嬉しいです」と喜びや意気込みとともに、驚きのエピソードを披露した。

 ジーンズが似合うとともに、「Keep on your Jeans Sprits(壮大な夢を追い、希望を絶対に失わない不屈の精神)」を持って活動していることを基準とした協議会選出部⾨を受賞した俳優の松重豊は、「ジーンズとの付き合いは1970年代から始まって50年以上になり、家の倉庫には山のようにジーンズが眠っているのですが、普段バラエティなどにはほとんど出ず、ジーンズを穿いてテレビに出たこともないので、どこでチェックされていたんだろうと思って驚きました。もう60歳になりましたが、ジーンズのように色褪せたりボロボロになったりしても価値を認められるような存在でい続けたいですし、そうあれるように努力していきたいと思います」と、ユーモアとジーンズへの思いを滲ませながら受賞の感想を述べた。

 最近専門店でリペアしてもらったばかりだという、私服の1980~90年代のアメリカ製のヴィンテージデニムパンツと白いTシャツのシンプルな装いで登場した飯豊まりえは、「子どもの頃からジーンズが大好きで、私にとっては相棒のような存在です。実は子ども時代にベストジーニストの新人部門にエントリーしたことがあり、その時は残念ながら受賞できなかったのですが、ずっと憧れていたこの賞に今回選出していただけて、喜びを噛みしめています」と、同賞にまつわるエピソードを交えて受賞の喜びを語った。

 「ヴェルサーチェ(VERSACE)」のキャンペーンへの起用や「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」の東コレランウェイへの登場、「シュウ ウエムラ(shu uemura)」の日本アンバサダー就任など、俳優業に留まらずファッションやビューティー業界でも注目を集めている歌舞伎俳優の8代目 市川染五郎は、自身が普段から好んでいるという、1970~80年代のデヴィッド・ボウイ(David Bowie)やマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)、沢田研二などのスタイルを意識した、ナポレオンジャケットにフリルブラウス、フレアデニムというコーディネートを披露。「ジーンズは、着れば着るほど人の身体に馴染んだり味が出てくるものだと思うのですが、私も自分の芸が自分に馴染むようになることを目指しながら歌舞伎役者という職業を追求していきたいと、今回受賞させていただいて改めて感じることができました」とコメントした。同じく次世代部門賞を受賞した俳優の莉子は、「いつも母親から『ジーンズを買うときは良いものを買って長年穿き続けなさい』という教えを受けてきたので、今回こういったジーンズに携わる賞をいただけて嬉しいです。ジーンズのように長年愛される、良い味が出せる人間や役者を目指していきたいと思います」と話した。


  また、デニムをはじめとした様々なファブリックの残反を使ったアップサイクルプロジェクト「ピースdeミライ」を実施し、企業が垣根を越えて連携してファッション業界が抱える社会課題に向き合うことに貢献したとして、三越伊勢丹が「協議会選出部門 特別貢献賞」を受賞。伊勢丹新宿店 婦人服部門のマネージャーが登壇し、「今後もファッションとサステナブルの両立が当たり前になる世の中を目指して活動を続けてまいりたいと思います」と締めくくった。