両親の過度な期待に悩む人々もいる。広島県の40代前半の女性(クリエイティブ、メディア・アパレル・デザイン/年収250万円)は自身の人生について、
「バブル期&比較的裕福な家庭だったこともあり、『教育費に糸目はつけない』という方針で育てられました。両親とも『この子を一流に育てよう』という意欲がったようで、幼少期からさまざまな習い事を経験させてもらいました」
「さまざまな経験をさせてもらったことには感謝していますが、常に『お前はできる子なんだから、今から一生懸命やればプロになれるよ』と期待されるのがものすごくつらかったです」
と当時感じていたプレッシャーについて明かす。(文:谷城ヤエ)
「いい加減『自分たちの娘は、何ものにもなれない平凡な人間なんだ』と諦めてほしい」
「両親はお金も労力も惜しまず、『一流になれるように』とサポートしてくれました。『バレエが習いたい』と言えば、『国際バレエコンクールに出場するような子が通う、ガチのバレエ教室』を見つけてきて『この先生の指導を受ければ、国内で通用するバレエダンサーになれる』と言われるし、『ピアノが習いたい』と言えば『音大受験を希望する子が通うような、ものすごく厳しい個人教室』に通わされました」
両親は熱心に色々と挑戦させてくれたようだが、「ちょっと楽しみたい・経験してみたいという気持ちだった」という女性。
「両親は常に『その道に精通したプロになること』を求めており、その期待に応えられない自分がつらかったです」
両親からは「プロになりなさい」「この道に進みなさい」と強制されることはなく、女性が「無理だと言えば辞めることも許してくれた」そう。しかし、「あなたには向いていると思ったのに」「もっと努力すれば上を目指せたと思うわよ」と何度も言われることに負担を感じていたようだ。
「両親は幼いころから『その道に進む』と決めて努力し、その道で成功を治めた人たちなので、我が子にもそうなってほしかったんだと思います。ただ私は両親と同じ道を進めませんでしたし、『その道のプロ』にはなれませんでした」
「私はもう40代ですが、未だに両親は『あなたなら、できると思うのに』『今からでも遅くないから、頑張ってみたら。お金が必要なら出してあげる』と言います。いい加減『自分たちの娘は、何ものにもなれない平凡な人間なんだ』と諦めてほしいですし、今のままの私を認めてほしいです」
と苦悩を綴った。
※キャリコネニュースでは「親の期待がつらかった人」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/6MAHD3Z5