店員によく文句を言う人にこそ読んでもらいたい。東京都に住む40代後半の女性(サービス・販売・外食)は、現在も勤務しているファストフード店で、男性客に大声で怒鳴られた挙句、お金を投げつけられたことがある。そのせいで病院に通う羽目になってしまった。
普段は朝から営業しているドライブスルーが、その日は人手が足らず開いていなかった。そんな日に限ってクレーマーがやってくるものだ。(文:真鍋リイサ)
「おい、◯◯出せよ。飲み物コーヒーな」と言い、お金を投げつけてきた
カウンターに来た中年の男性客がいきなり大声で、
「この店はいつもドライブスルー閉めやがってよー」
「ちゃんと書いとけって言うんだよ」
「てめえどういうつもりか説明しろよ」
と、いきなり女性を罵ってきたという。女性曰く、ドライブスルーを閉めていることを掲示していたそうなので、この客の勘違いである。さらに、
「『おい、◯◯出せよ。飲み物コーヒーな』と言いながら、お金を投げつけてきました」
ほかにも、ポイントカードの有無を聞いても答えなかったにもかかわらず、
「『おい、おめーはポイントもつけないつもりかよ』と怒鳴りつけてくる始末」
だった。会計後にはポイントを付けられないことを掲示しており、声掛けもしていたそうだが、要求するばかりで、女性の話を聞いていなかったのだろう。これでは手の施しようがない。警察に通報するほうがいいように思うが、女性は何とか一人でこの状況を脱しようと努力した。
「何とかポイントも後付けしましたが、 威圧感、怒鳴りつけがすごくて、陰に行って泣いてしまいました」
クレーマーの怒りはなんとか収まったようだが、一人で対応した女性の負担は相当なものだった。
「私はそれ以来カウンターもドライブスルーもまともに受けられず、病院に通いながら後ろで商品を作ったりしています。色々なお客様がいらっしゃいますし、歴も長いですが、こんなにひどい人は初めてです」
クレーマーは自身の言動がどのような結果を導くか想像できない。まして人の心を傷つけている自覚はないだろう。このようなクレーマーが二度と現れないことを願うばかりだ。