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職場の女子トイレがキッチンの隣……嫌すぎて3ヶ月で退職した女性 「万が一お腹を下してしまったらと不安でした」

2023年10月29日 06:10  キャリコネニュース

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職場のトイレに不満を持つ女性は少なくない。福岡県に住む40代前半の女性もその一人だ。狭い職場で社員は男性が多い。にもかかわらず、女性トイレだけが職場のキッチンの近くにあった。そのため、

「ゆっくりトイレができず、大の時は昼休みまで我慢して近くの駅に駆け込んだりしていました」

と明かす。「職場から駅のトイレまで5分くらいかかっていた」というから苦労が偲ばれる。

結局、この職場を3か月で退職した女性。やはりトイレへの不満が原因だったのだろうか。編集部は女性に取材を申し込み、詳しく話を聞いた。

「他の社員にトイレ利用がはっきりとわかることが嫌でした」

女性は今から1年ほど前に、機械メンテナンスなどを行う会社で、経理総務の正社員として働いていた。そこは男性6人、女性2人という小さな職場で、肝心の女性トイレは、職場内にある小さなキッチンの入り口にあった。一般家庭にあるような扉を開けたらすぐトイレ、という作りだった。

トイレを使っている間、男性は気を使いキッチンに入ってこないそうだが、

「黙々と皆さんが仕事しているときに、トイレを利用するのが非常に恥ずかしく、つらかったです。トイレから出た瞬間、マグカップを持って男性社員がキッチンにお湯を入れにきたことがあり『トイレ長い。やっと出てきたよ』という心の声が聞こえてきそうでした」

これでは落ち着いて用を足すことができなかっただろう。特に嫌だったことを尋ねると、

「他の社員にトイレの使用を知られることが嫌でした。利用時間や利用頻度もですが、音漏れがしていないかも心配で。音姫はありましたが、ずっと鳴らし続けるのは気が引けました。そのため、万が一お腹を下してしまったら……と不安でした。その前に勤めていた会社はテナントビルにあったので、廊下にトイレがありました。また自社ビルの場合でも、事務所の奥にトイレが設置されており、座席から離れていたのでよかったのですが」

ちなみにオフィスは2階建ての小さな自社ビルで、男性トイレは1階の倉庫近くに設置されていたという。

5日間も放置される使用済みの生理用品 仕方なく持ち帰ったことも

職場には「お局」と陰で呼ばれる年上の女性がいた。しかし彼女とは感覚がだいぶ異なっていたため、トイレの悩みを共有できなかったようだ。

「トイレには汚物入れはありましたが、袋が設置されていませんでした。袋がないことをお局に伝えると『あ~じゃ買いましょうか』と買っていただきました」

問題はそれだけではなかった。

「トイレ掃除は毎週金曜日で、私とお局が1か月交代で行っていました。問題は、ゴミの収集も金曜日のみだったことです。月曜日に使用済みのナプキンのゴミが出ると、金曜日まで放置されることになります。私が指摘したら、お局は『匂いが気になるなら蓋つきのゴミ箱へ捨ててください』と言いましたが、自身は5日間も入れっぱなしにすることを問題視していなかったと思います。それに蓋つきのゴミ箱に捨ててと言いますが、そのゴミ箱はキッチンにあります。男性社員も使用するし、そんなところに捨てることもできず、ジップ付の袋を購入して使用済みのナプキンを持ち帰ったことがあります」

この年上女性について「そもそも”汚い”という感覚がおかしい方だった」とこぼす女性。ほかにどんなことがあったのだろう。

「トイレットペーパーは袋に入れたままとはいえ、地べたに置いてありました。また、私の席は、その前はお局が使っていた席でしたが、引出しにはお菓子の食べかす、ゴミ、足跡が付いた汚いインソールが入っていました。ほかにも、その女性はシンクの排水溝に設置するゴミ受け(円柱の筒)を洗面器でハイター漬けした後、そのまま同じ洗面器で食器用の布巾をハイター漬けしていました」

と、驚きのエピソードが次から次へと出てきた。どうやらトイレの問題だけでなく、この年上女性との衛生観念の違いが女性を苦しめていたようだ。女性は、いくつかの衛生問題について社長に相談したことがあるが「社員に任せてある」と言われただけで、何も改善しなかったそう。次第に、

「こんな会社にこの先勤めていかないといけないのか。折角正社員になれたのに選択を間違ってしまった。早く辞めたい……」

と思いつめるようになっていった。

「正社員なのに自分専用のパソコンがもらえなかったんです」

結局、入社3か月後に退職した女性。一番の理由を聞いたところ、

「どれが一番かと言われると難しいですが、お局との性格の不一致でしょうか。衛生面でのことのほか、社長や部長がいないと毎日のように他人の悪口を聞かされるのが嫌でした。仕事面でもお局の圧がすさまじく、ちょっとしたことで怒鳴られていました」

と振り返る。肝心の仕事面では、

「アナログ過ぎることが嫌でした。何かと手書きで『それはこのノートに、それはこっちのノートに書いて下さい』とお局に言われ、経理で行う日々の仕訳業務も手書きでした。そんな感じなので、私は正社員なのに自分専用のパソコンが与えてもらえなかったんですから……」

いくらアナログな職場でも、今どきパソコンは一人につき1台が常識ではないだろうか。女性は、せめてエクセルを使ってはどうかと提案をしたが、受け入れてもらえなかった。それどころか、

「アナログでやってきたから変える必要がない。改善とか効率よくとか、そんなの考えなくていい。変えてミスしたら誰が責任取るんだ。ここは大手じゃないんだ」

と社長にも怒られたことが衝撃的だったという。社長までもが古い考えでは、男性社員も長くいられないだろう。

「人が入っては辞めていく職場で、毎月3、4人の退職者が出ていました。営業マンは5分の3が転職して1年未満でした。そのうち1人は半年で辞め、もう1人は転職活動中で『今日面接行きます』と言っていたことも。そんなことも会社への不信感になり、将来性がないと思いました」

トイレ問題に始まり、いろんなことを語ってくれた女性。会社を辞める理由は一つや二つではないということだろう。