2022年WRC第12戦ラリー・スペインで優勝したセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス(左)組 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームのピエール-ルイ・ルーベは、ニコラス・ギルソウルとのペア解消後、新しいコドライバーとともに10月26~29日に開催されるWRC世界ラリー選手権第12戦『セントラル・ヨーロピアン・ラリー(CER)』に参戦する。
ドイツ、オーストリア、チェコの3カ国にまたがって実施される同イベントに向け、26歳のフランス人ドライバーはベンジャミン・ヴェイラスを新たなラリーパートナーに迎えている。ルーベはここでの結果の予測を避け、まずはヴェイラスとのコンビネーションに「自信を深めるフィニッシュを目指す」としている。
既報のとおり、ルーベにとって今週末のラリーは最高峰カテゴリーで行う“2023年シーズン最後”のプログラムとなる。これは今季最終戦ラリージャパンでのエントリーについてアドリアン・フルモーをルーベと置き換える、というMスポーツ・フォードWRTが今月20日に行った発表の中で確認された。
そのCERでルーベの新しいコドライバーとしてペアを組むことになったヴェイラスは以前、セバスチャン・オジエとともにTOYOTA GAZOO Racing WRTで仕事をし2022年第12戦ラリー・スペインでキャリア初優勝を飾った。オジエはその後、ルーベの元相棒であるヴァンサン・ランデとペアを組んだことから、今回の交代劇によって事実上両名のコドライバーが交換されたかたちとなっている。
なお45歳のフランス人は、ランデ、ギルソウルに続き、ルーベにとって過去12カ月で3人目のコドライバーとなる。
ルーベは先週、MスポーツとともにチェコでCERのプレイベントテストを実施。フォード・プーマ・ラリー1でアスファルトテストを行った彼は、4月のクロアチア以来となるターマック(舗装路)ラリーを楽しみにしていることを認めた。
「テストは良かったよ」とWRC.comに語ったルーベ。
「天気も良かったし、フィーリングも良かった。ただし来週に向けては、結果についてはあまり考えたくない。新しいコドライバーと良いラリーをしたいんだ」
「ベンジャミン(・ヴェイラス)との最初のラリーだからね。自信をつけるために普通のラリーをしたい」
コルシカ出身の彼は、チェコとドイツ、そしてオーストリアで行われるイベントの結果が天候によって左右される可能性があることをよく知っている。
「もしも雨が降ってきたらステージはどんどん汚れていくだろう。すべてのクルマが通りすぎた後に走るのは難しいかもしれない。何が起こるか見守る必要があるね」