大病をしたことをきっかけに、友人から距離を置かれるようになったら、悲しい気持ちになるだろう。30代後半の女性(福島県/エンジニア/年収700万円)は、つらい境遇を経て、友人と絶縁したときのことを綴った。(文:長田コウ)
「私が癌になったら、頻繁に連絡を取っていた親友と思っていた人が消えました」
「治療にどれくらいお金がかかるんだろう」とこぼしたら……
友人に、癌であることを告げた当初は、こう割り切っていたという。
「最初は病人だからどう関わったらよいか悩んでいるのかな?なんて思っていたので、あまり悩ませないよう明るく振る舞うよう心掛けながら病気と闘いました」
女性は、闘病で心細かっただろうに、「病院にお見舞いに来て欲しいとか、自宅療養のときに来て欲しいとか一言も言わなかった」そう。友人に心配をかけまいと、「たまに手術や治療の内容や病状を連絡するくらい」にとどめていたという。しかし、女性の心遣いの甲斐なく、友人の本性が垣間見えてきたため、絶縁する決断に至った。
「そのうち私から連絡しなければ連絡は来なくなりました。そして私は二度と連絡するつもりはありません」
友人が連絡をしてこなくなった原因について、女性はこう推測する。
「おそらく、最初に癌とわかった時に『治療にどれくらいお金がかかるんだろう』とお金の不安を話したからだと思います」
というのも、「その元親友は経済的に厳しい生活」をしていたのだった。かつて、女性が「奢ることも多く、よく物をねだられたり」していたという。
「もうお金に余裕がなくなる私に用事がないんだろう、と悲しくなりました」
と、親友の裏切りに落胆するとともに、すでに吹っ切れた様子が窺える。
「でも彼女は、いまの私の状況を知ったらガッカリするでしょう。癌の治療をしながら仕事も復帰して業務の評価もしてもらい収入も癌前よりかなりアップしました」
「治療費は私の場合は健康保険で充分でしたし、結果としては偽物の親友をふるいにかけただけです」
親友と絶縁したことに後悔の色一つ感じさせない女性の言葉が清々しい。
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