2023年10月20日 22:01 弁護士ドットコム
ハロウィンの夜に「ジョーカー」の格好をした乗客が無差別テロ事件を起こしてから、2年を迎える。京王線は昨年に引き続き、10月23日から全駅にポスターを貼って、「コスプレ乗車」を控えるように乗客に呼びかける。
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京王電鉄は、弁護士ドットコムニュースの取材に「今年もハロウィンのお出かけに際して、他のお客様が不安や恐怖を感じるおそれのある仮装でのご乗車はご遠慮いただくようお願いいたします」と答えた。
また、混乱を懸念する渋谷区から「ハロウィン期間、状況により客の動線の変更をしてほしい」という依頼を10月20日に受けたという。場合によっては、入場規制などの対応もありえそうだ。
事件は2021年10月31日、京王線新宿行き特急電車の車内で発生。『バットマン』の悪役に扮した男性が起こした。乗客らを刃物で切り付け、ライター用のオイルをまいて火をつけたとして、殺人未遂などの罪で、懲役23年の判決が今年8月に確定している。
事件の影響から、京王電鉄は翌2022年のハロウィン期間中(10月24日~11月11日)を「テロ・暴漢対策強化」期間と位置付けて、「他のお客様が不安や恐怖を感じる恐れのある仮装でのご乗車はご遠慮ください」と異例の「仮装控え」を呼びかけた。
今年も10月23日~11月10日を同じく強化期間として、その一環で「仮装」への注意も喚起する。
今年は新型コロナ5類移行後、初めてのハロウィンとなる。特に混乱が予想される渋谷区は、混雑による死傷者の発生や、路上飲酒による混乱を懸念して、国内外に「渋谷に来ないで」というメッセージを発信している。
京王電鉄は10月20日、渋谷区から状況に応じて客の動線を変更するよう依頼を受けたという。