業務用通信カラオケの「JOYSOUND」が、2023年4月クールの春アニメ作品、および7月クールの夏アニメ作品の関連楽曲を対象としたカラオケランキングを発表した。GEM Partnersが調査・集計した定額制動画配信サービスにおけるアニメ作品の視聴者数ランキングを照らし合わせることで、アニメ作品とアニメソングのヒットについても紐解いていく。
「2023年 春アニメ主題歌ランキング」では、同名マンガを原作に全く新しい切り口で”芸能界”を描いた衝撃作『【推しの子】』の関連曲が上位を独占した。特にオープニング主題歌の「アイドル」は、上半期ランキングにおいても2023年発売曲の首位に輝いた。
また、これまでも数々のカラオケヒット曲を輩出してきた『鬼滅の刃』シリーズからは、『刀鍛冶の里編』からオープニング主題歌「絆ノ奇跡」が3位、エンディング主題歌 「コイコガレ」が5位にランクインしている。TVシリーズ初となる女性を主人公とした作品として話題となった『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2や、第2期の制作が決定した『地獄楽』の関連曲も上位に名を連ねた。
「2023年 春アニメ 配信コンテンツ視聴者数ランキング」と比較すると、配信コンテンツ視聴者数・カラオケランキングが概ね似通った結果となったことから、視聴者数が多い作品ほど、カラオケにおいて主題歌が歌われやすい傾向が読み取れる。
ただし、最新作『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』を含む『鬼滅の刃』シリーズは、2位の『【推しの子】』に対して総計で1.6倍の視聴者数ptを獲得しているにもかかわらず、カラオケランキングでは順位が逆転。『【推しの子】』の主題歌「アイドル」は、10月時点でストリーミング総再生回数1.1億回を突破するなど社会現象クラスの勢いを見せており、視聴者数以外の要素がカラオケヒット曲の誕生に作用していることが伺い知れる。このほか、視聴者数ランキングでは32位と中位に位置する『勇者が死んだ!』は、カラオケランキングでは12位を獲得するなど、コアなファンによる高い熱量が推察される。
「2023年 夏アニメ主題歌ランキング」では、「週刊少年ジャンプ」で連載中のマンガを原作にTVシリーズ第2期が放送中の『呪術廻戦』の関連曲がTOP3を独占した。首位の「青のすみか」を筆頭に、カラオケにおいても圧倒的な人気を示した。
また、近年は歌唱難易度の高いアニメソングが目立つが、5位の『わたしの幸せな結婚』の主題歌「貴方の側に。」は、比較的歌いやすい曲調と、美しいメロディーと歌詞が魅力的な一曲として人気を博す。『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』のOPテーマ「ソングオブザデッド」は、荒廃した世界を舞台としながらも、ポップで前向きなテンポの良い楽曲が評価され、6位にランクインを果たした。
「2023年 夏アニメ 配信コンテンツ視聴者数ランキング」と比較すると、首位の『呪術廻戦』をはじめ、春アニメと同様に配信コンテンツ視聴者数とカラオケランキングの順位が連動していることがわかる。視聴者の注目度と、カラオケにおける主題歌の人気の関連性が強く感じられる結果となった。
一方、『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』は、視聴者数ランキングでは24位にとどまるも、月詠みが手掛けた主題歌「救世主」がカラオケランキングで8位にランクインしている。これは、アーティストとしての人気に加え、原作に寄り添った曲として原作のファンからも高く評価された結果であると推察される。
JOYSOUNDによる「2023年 春アニメ主題歌ランキング」と「2023年 夏アニメ主題歌ランキング」、およびGEM Standardによる定額制動画配信サービスにおけるアニメ作品の視聴者数ランキングの詳細は各情報ページまで。
・GEM Partners 定額制動画配信サービス コンテンツ別 調査概要
【調査方法】インターネットアンケート
【調査対象】日本在住の 15~69 歳の男女
【回答者数】各回 約 7,000 人
【数値重みづけ】総務省発表の人口統計を参考に回答者を性年代別に重みづけ
【集計方法】視聴したコンテンツについては自由回答方式で聴取。これを GEM Partners 開発によるエンタメコンテンツ辞
書を用いて名寄せ・集計を実施。コンテンツごとの視聴したシーズン数やエピソード数等は区別せず、一部でも観たと回答
した人を視聴者としてカウント。また、劇場/テレビ版や海外/国内版も同一コンテンツとしてカウント(一部例外あり)。
複数回観ても 1 カウントとしている。
※名寄せ辞書のアップデートに伴い、過去に遡って値が修正されることがあります