「口だけ」の人にはがっかりする。話半分で聞いておくほうがいいのかもしれないが、相手が社長ならそういうわけにもいかないだろう。
山口県に住む50代前半の男性(技能工・設備・交通・運輸/年収300万円)は、
「従業員70名程の小企業で、のんびりとして風通しもよく居心地の良いことが特徴の会社」
で働いていた。しかし社長が社員の士気を上げるために語ったことがきっかけになり、男性は退職してしまったという。(文:真鍋リイサ)
「この社長は口だけだなぁ」と呆れて退職
「業績が悪く工場の稼働率も悪化しておりました」と振り返る男性。そこは一族経営の会社で、社長は3代目だった。社長は士気が下がらないようにと社員たちを集め、
「これからの会社の未来像や方向性を述べていました」
「そして最後に『物心両面の幸福』を心がけて邁進すると述べました」
物心両面の幸福は、字の通り物質的幸せと精神的幸せという意味だが、経営理念に用いられることも多い。男性は社長の言葉を信じ、社員の経済的幸福を期待したようだ。
「業績が悪くても昇給やボーナスをなんとか工面するものだと思ってましたが、3年連続で昇給1000円、6期連続ボーナス5万円でした」
「この社長は口だけだなぁと思い50歳ですが、会社を後にしました」
業績悪化などの事情もあったのかもしれないが、どんなときにも社長には有言実行であってほしいものだ。
※キャリコネニュースでは「『この会社もう無理!』と思った瞬間」を実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/XLVYZO65