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『呪術廻戦』生死不明キャラは今後どうなる? 連載最新話までの内容から復活の可能性を検証

2023年10月16日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

※本稿は『呪術廻戦』ジャンプ本誌連載分、最新話までのネタバレを含みます。


  クライマックスに向かって、怒涛の展開が続いている『呪術廻戦』。命のやりとりは一層激しさを増し、生死不明となったキャラも少なくない。果たして彼らに生存の可能性はあるのだろうか。


  本稿では「週刊少年ジャンプ」に連載されている最新話までの内容から、生死不明キャラの現状と復活フラグについて検証していきたい。まだ単行本化されていないエピソードにも言及しているので、念のため断っておく。


  まず、主要人物のなかでもっとも生死が気になるキャラクターといえば釘崎野薔薇だろう。彼女は「渋谷事変」にて、作中屈指のセンセーショナルな退場劇を見せた。


 特級呪霊の真人と対決した際、術式「無為転変」の効果を受けて、釘崎は片目が吹き飛ばされるほどのダメージを負うことに。直後に呪術高専京都校の新田新によって救護されたが、その容体については「多分死んでますよ」と言われていた。


 ただ、新田新は触れた部位をその状態で固定する術式の使い手であり、釘崎に対しても迅速な処置を行っている。そして作者の芥見下々は、2021年2月27日放送のテレビ番組『漫道コバヤシ』に出演した際、釘崎の状態を「死にたてホヤホヤ」で維持されていると発言していた。何やら意味ありげな言い回しだったので、生存の希望は捨てきれない。


  また特級術師・九十九由基の生死についても、読者のあいだでさまざまな考察が行われている。九十九は自身の質量を操る術式「星の怒り」の使い手。羂索との死闘の果てに、その術式の奥の手としてすべてを飲み込むブラックホールを生み出すという離れ業を披露したのだが、戦闘終了後に彼女の姿は消え去っていた。


 羂索や脹相は九十九を亡き者として扱っており、普通に読めばブラックホール化によって死亡したようにしか見えない。ただ、ブラックホールには時間を捻じ曲げる性質があるとされており、九十九自身が「重力も質量も時間も突き詰めれば」と意味深なセリフを言いかけていた。


  こうした描写から九十九には時間操作の力があり、復活する可能性があるのではないか…と考察されているようだ。


最強の呪術師の生死は……


 釘崎と同じく初期キャラクターの伏黒恵も、悲惨な状況に陥っている。10月4日に発売された単行本24巻では、両面宿儺が虎杖悠仁と結んでいた「契闊」の縛りを利用し、伏黒の肉体を乗っとる形で受肉。この時点では伏黒は内側から宿儺に抵抗している描写があったが、“浴”によって魂が奥深くへと沈められてしまった。


 そして宿儺と五条悟による「人外魔境新宿決戦」が始まると、「無量空処」を魂で受けることに。さらに第238話で宿儺が完全受肉したことで、もはや手遅れになったという説すら上がっている。


 とはいえ虎杖や乙骨憂太は、なにか伏黒を救う手立てがあるかのように話していた。九十九が脹相に「魂の研究記録」を託していたのも伏線に見えるため、まだ復活を諦めるのは早いだろう。


 他方でもっとも不安要素が強いのは、“現代最強の術師”こと五条の現状だ。「人外魔境新宿決戦」で宿儺と激闘を繰り広げ、勝利を収めたかと思われた五条だったが、最後に対象を世界ごと切断する斬撃を浴びることに。身体が真っ二つになり、ナレーションでも「死」を明言された。


 しかしそんな五条については、今後の復活に期待が寄せられている。第236話で描かれた走馬灯では、強さにこだわるエゴイストとしての五条が強調された上で、かつての旧友たちと「南」に向かうことが示唆されていた。


 この走馬灯では、「南」への旅立ちが昔の自分に戻ることと同一視されており、「北」は新たな自分を目指すための場所とされていた。だとすれば、五条は「南」に向かってエゴイストだった学生の頃に戻るのではなく、1人だけ「北」に行くことで“教師としての五条”になるのかもしれない。


  実際に五条は頭が無事な状態で倒されたため、「反転術式」によって復活する可能性は否定できないだろう。


 どこまでも絶望が深まっていく『呪術廻戦』のストーリー。誰が窮地を救う存在となるのか、今後も目を離せない展開が続きそうだ。


(文=キットゥン希美)