面接官は選べない。わかっていても、よりによって大事な面接で、最低な面接官に当たってしまったらどうしたらいいのだろう。
新潟県に住む30代後半の女性(事務・管理/正社員/年収400万円)は、かつて契約社員から正社員になるために転職活動をしていた。
「就職氷河期ということもあり、契約社員でも入れただけ良いか、と思う一方で、親に遠方の大学に行かせてもらい、専門職の資格まで取らせてもらったのに、契約社員では申し訳ないなと思っていました」
そんな健気な女性に大きなチャンスがやってきた。
福祉系の大手企業が、正社員を募集するという広告を見つけたのだ。ハローワークを通じて応募すると、一次の筆記試験と書類選考を突破。面接を通知する書類には「管理職との面接」と書かれていた。
「ママっぽいからパートさんかな?」
「かなり緊張しながらも、伝えることは伝えようとドキドキしながら臨みました」
「面接に行ってみると、面接用にセッティングされたイスなどは全くなく、どこに言えばいいのかな? というレベルで、面接会場がありませんでした」
想定外の事態に「頭に?マークが浮かびながらも」心を落ち着け、近くにいた社員に面接会場を尋ねた。すると「若くて、アナウンサー風の男性」がやってきた。実際には「中堅どころの人事担当」で、この日の面接官だった。
「『あれ? 田中さんだっけ? 今日だっけ? 時間勘違いしちゃった。なになに? ママっぽいからパートさんかな?』と言ってきました。私は、田中ではないし(中略)大学を卒業して2年経っているものの、まだ結婚もしていなければ子どもも産んでいないからママでもなく、指定された日程に来ているのにさも私の方が間違っていると言われる始末に、?マークがたくさんになりました」
と頭の中を?マークで埋め尽くされてしまった女性。
「その後の面接の内容も、あまり実のある内容は聞かれず、『へぇー、正社員に憧れてるんだね。大変だよー。なればいいってもんじゃないっしょ』と言ったかと思ったら、『じゃ、ま、追って連絡します。こちらも人手不足なので、必ず結果を1週間後には書面を送るから。こっちが書面で通知してるのに、電話かけてくる人もいるけど、ぼく忙しいからいちいち電話に出てられないわけ。書面で通知するのでちゃんと見てくださいね。社会人たるもの常識ですよ』と、念押しされました」
どこまでも上から目線だが、その後の対応も酷いものだった。【後編へ続く】
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