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JAL、エアバスA350-1000型機の機内仕様を発表 ファースト・ビジネスは扉付き個室に

2023年10月02日 10:50  TRAICY

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日本航空(JAL)は、国際線の旗艦機材となる、エアバスA350-1000型機の客室仕様を発表した。

当初は11月下旬に運航開始を予定していたものの、サプライチェーンの乱れに伴う部品の納入遅れなどが発生したことから、年内にも投入を開始する。東京/羽田~ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ線のJL6/5便に隔日で投入する。

機内はファーストクラスが6席、ビジネスクラス54席、プレミアムエコノミークラス24席、エコノミークラス155席の計239席仕様。現旗艦機で、置き換えを進めるボーイング777-300ER型機と比べ、ビジネスクラスが5席、エコノミークラスが8席多くなる一方、ファーストクラスが2席、プレミアムエコノミークラスが16席少なくなる。国内線のエアバスA350-900型機やボーイング787-8型機のデザインを意識したインテリアとした。

ファーストクラスは扉付きの個室で、「1-1-1」配列。座席上の収納棚を設けないことで開放感ある空間とした。ソファー、シート&シングルベッド、ダブルベッドの3種類のモードを選択できる。世界初となるヘッドフォン不要のヘッドレスト内蔵スピーカーを導入した。画面サイズは43インチ、座席幅は最大123センチ、ベッド長は最大約203センチ。サフラン・シーツGBが製造する。

ビジネスクラスは扉付きの個室で、「1-2-1」配列。座席数を現行よりも多い54席としながらも、前後間隔を十分に確保した。座席上の荷物棚は窓側のみ設置している。ファーストクラス同様にヘッドフォン不要のヘッドレスト内蔵スピーカーを導入した。画面サイズは24インチ、座席幅は最大56センチ、ベッド長は最大約198センチ。サフラン・シーツGBが製造する。

プレミアムエコノミークラスは「2-4-2」配列で、背もたれが倒れないFixedback機構を搭載。大型プライバシーパーティションを設けることでプライバシー性を大きく向上させ、プレミアムエコノミークラスとして世界で初めてリクライニング機能を電動化した。電動レッグレストは水平まで調整できる。画面サイズは16インチ、シートピッチは約107センチ、座席幅は最大約48センチ、サフラン・シーツ・フランスが製造する。

エコノミークラスは「3-3-3」配列で、13インチモニターを設置。画面サイズは13インチ、シートピッチは約84~86センチ、座席幅は最大約46センチ、レカロが製造する。

機内エンターテインメントは、パナソニック・アビオニクスの最新機内エンターテインメントシステムと機内Wi-Fiを導入する。全クラスに4Kモニターを搭載し、Bluetoothの接続にも対応する。事前にアプリから映画や音楽のお気に入りリストを作成し、機内で簡単に再生できるようにする。対応言語数も15言語に拡大する。

機内サービスは、ビジネスクラスでUCHINOのエアリータッチ素材を採用した機内リラクシングウェアの貸出サービスを開始する。ヘラルボニーの契約作家のアートをポーチのデザインに採用したアメニティキットや、石油由来プラスチックを使わないJALオリジナル仕様の「水で磨く歯ブラシ”MISOKA”」をエアバスA350-1000型機の就航を記念して期間限定で提供する。

機内食は、ファーストクラスとビジネスクラスのヴィーガン・ベジタリアンメニューを、米澤文雄氏が監修しリニューアルする。プレミアムエコノミークラスとエコノミークラスでは、RED U-35の上位入賞シェフとのコラボレーションを継続し、環境に配慮された「未来の食材50」を積極的に取り入れ、食事を楽しみながら心も身体も満たすウェルビーイングな機内食を提供するほか、有料機内食サービスも開始する。

ラウンジでは、羽田空港の国際線ファーストクラスラウンジでは、コーヒーハンドドリップサービスを開始する。さらにコロナ禍で中断していた靴磨きサービスを再開する。

エアバスA350-1000型機は、エアバスA350型機として最長胴の機体。標準的な3クラス構成では350~410席を配置できる。炭素繊維などの最先端素材を使用することで軽量化し、燃料消費量は競合機より25%少ないという。