TVアニメ「薬屋のひとりごと」の先行上映会が、本日10月1日に東京・大阪・福岡の4劇場で開催。東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた舞台挨拶には、猫猫役の悠木碧、壬氏役の大塚剛央、長沼範裕監督が登壇した。
【大きな画像をもっと見る】10月21日から放送される「薬屋のひとりごと」は中世の東洋を舞台に、探究心と好奇心が人一倍旺盛な元薬屋の少女・猫猫を描く後宮ミステリー。会場では舞台挨拶に先がけて、第1話から第3話までが上映された。
ドラマCDでも猫猫を演じていた悠木は、“長い付き合い”である彼女たちがアニメで動いて話すさまを観たいと願っていたそうで、美しい映像と匂いまで感じるような空間に感涙しそうになったと絶賛。実際のカット数よりも絵が動いているように感じたという大塚のコメントを受け、長沼監督はアクション作品と同じぐらいの効果音を付けることによって、目だけではなく耳で映像に広がりを付けることを意識したと説明した。
「薬屋のひとりごと」では、シーンごとに分けて声を収録する別撮りではなく、1エピソード分をまるごと録ることが多かったという。悠木がまとめて収録することに責任感を感じていたと明かすと、大塚は随所で差し挟まれる悠木のアドリブ力を称賛。長沼監督は悠木の技術力、大塚の間の取り方が素晴らしいことから、収録の流れを止めてはいけないと感じていたことを述べた。
続いて、役作りをするうえで意識したことを問われた悠木と大塚。悠木は猫猫の賢さは生活力に基づいているため安心感を覚えるとしつつも、突如野良猫のようになってしまったり、長回しのセリフがあったりと緩急があるため、切り替えを意識していると説明する。大塚は壬氏が美しい男性で、本人も美貌を利用する場面が多いことから、ディレクションを受けながら調整したと話す。また大塚は、猫猫と接することで壬氏というキャラクターができていったことを振り返る。長沼監督も猫猫とのやり取りで大塚の壬氏の演技が完成されていったことに同意。収録を振り返り、語尾に甘さが出る大塚の声質が壬氏を演じるうえでマッチしていることや、悠木のディレクションへの瞬発力、作品への高い理解力を語った。
イベント内では主題歌情報や追加キャストの詳細も明らかに。歌詞が作品にリンクしていることを感じた悠木は、壬氏や猫猫のみならず、作中で描かれるさまざまな人間関係を思わせる歌詞もあることをアピールする。長沼監督は「オープニングテーマの映像を僕が担当させていただいたんですが歌詞が本当にこの作品にぴったりでした」と感謝した。
今回発表された追加キャラクター・キャストの中から印象深い人物を問われると、悠木は家中宏演じる羅門を挙げる。猫猫はセリフ量が多く頭を使う場面が多いことから、悠木を心配した家中が甘いものをたくさん彼女に与えていたというエピソードが披露された。大塚は壬氏の部下である高順役の小西克幸について「壬氏は高順といることが多いんですが、小西さんのお芝居の力がすごくて、一緒に収録していると持っていかれそうになります」と迫力を語った。
また悠木は、帝の妃の1人・梨花妃を演じる石川由依について「ゆいゆい(石川)が演じるキャラクターって我慢強くて努力家が多いんですが、梨花妃もそういう人物なので、キャスト情報で後押しされてキャラに深みが出ました」と述べる。アニメ化前から「薬屋のひとりごと」を読んでいた悠木はコメントが止まらず、イベントが終盤に近づいて語り足りなさそうにする場面も。最後は大塚、長沼とともに、放送を待ち望むファンに向けて引き続き応援を呼びかけた。
■ 薬屋のひとりごと
□ 放送情報
日本テレビ系:2023年10月21日(土)25:05放送開始(初回第1話~第3話放送)
□ スタッフ
原作:日向夏(ヒーロー文庫 / 主婦の友インフォス刊)
キャラクター原案:しのとうこ
監督・シリーズ構成:長沼範裕
副監督:筆坂明規
キャラクターデザイン:中谷友紀子
色彩設計:相田美里
美術監督:高尾克己
CGIディレクター:永井有
撮影監督:石黒留美
編集:今井大介
音響監督:はたしょう二
音楽:神前暁 / Kevin Penkin / 桶狭間ありさ
アニメーション制作:TOHO animation STUDIO / OLM
製作:「薬屋のひとりごと」製作委員会
□ キャスト
猫猫:悠木碧
壬氏:大塚剛央
高順:小西克幸
玉葉妃:種崎敦美
梨花妃:石川由依
里樹妃:木野日菜
阿多妃:甲斐田裕子
梅梅:潘めぐみ
白鈴:小清水亜美
女華:七海ひろき
やり手婆:斉藤貴美子
羅門:家中宏
李白:赤羽根健治
小蘭:久野美咲
やぶ医者:かぬか光明
※種崎敦美の崎はたつさきが正式表記。