山村浩二監督のVRアニメーション「耳に棲むもの」が、現地時間9月20日から24日にかけて行われたカナダの「オタワ国際アニメーション映画祭2023」でVR部門最優秀賞を受賞。山村監督から受賞コメントが到着した。
【大きな画像をもっと見る】「耳に棲むもの」は「博士の愛した数式」などで知られる小説家の小川洋子がVR作品のために書き下ろしたオリジナル原作をもとに、山村監督が映画化した35分尺のアニメーション。2年の歳月をかけて制作され、日本語版のメインキャストは岡田将生と川口調が務めている。企画・制作は講談社VRラボが担当。VR部門のある国内外の映画祭にエントリーすることを優先しており、配信時期は未定となっている。
山村監督はこれまで、オタワ国際アニメーション映画祭において「幾多の北」が長編グランプリ、プロデュース作品「骨嚙み」が短編グランプリ、「カフカ 田舎医者」が短編グランプリ、「どっちにする?」がこども映画最優秀賞を受賞している。今回の受賞に際して「オタワ国際アニメーション映画祭には、何度も参加していますが、その都度様々な刺激を受けてきました。今回、残念ながら現地には行けなかったのですが、これまでの思い出とともに、オタワでの受賞を噛み締めています。『耳に棲むもの』は2年の歳月をかけ、原作の小川洋子さんはじめ、多くのスタッフによって形になった作品で、全ての制作スタッフの皆様とこの受賞の喜びを分かち合いたいと思います」と感謝を述べた。また講談社VRラボの代表取締役でもある石丸健二プロデューサーも「プロジェクトに関わったすべてのスタッフを代表して幸運にもトロフィーを映画祭で受け取ることができました。本当に幸せな時間でした」とコメントを発表した。
■ 山村浩二監督コメント
この度はVR部門最優秀賞をいただき大変ありがとうございました。この『耳に棲むもの』は、私の初のVR監督作品で、審査員の皆様、映画祭運営の皆様、そして観客の皆様に感謝いたします。オタワ国際アニメーション映画祭には、何度も参加していますが、その都度様々な刺激を受けてきました。今回、残念ながら現地には行けなかったのですが、これまでの思い出とともに、オタワでの受賞を噛み締めています。『耳に棲むもの』は2年の歳月をかけ、原作の小川洋子さんはじめ、多くのスタッフによって形になった作品で、全ての制作スタッフの皆様とこの受賞の喜びを分かち合いたいと思います。ありがとうございました。
■ 石丸健二プロデューサーコメント
この度は、プロジェクトに関わったすべてのスタッフを代表して幸運にもトロフィーを映画祭で受け取ることができました。本当に幸せな時間でした。山村浩二監督、原作・脚本の小川洋子さんをはじめ、作品を作り上げたすべての方々に、このような機会を与えてくれたことを感謝し、同時に祝意を送りたいと思います。また、今回映画祭に初めて参加させていただき、この映画祭のおもてなしのすばらしさ、集まるコンテンツのクオリティーの高さに驚きました。このような素晴らしい映画祭を続けている関係者の皆様にも心から感謝したいと思います。
■ 「耳に棲むもの(My Inner Ear Quartet)」
□ スタッフ
監督:山村浩二
原作:小川洋子
脚本:小川洋子、山村浩二
プロデューサー:石丸健二
CGディレクター:Gee Yeung
音楽 : 上野耕路
音響監督:太田昌孝
□ メインキャスト(日本語/英語)
男:岡田将生/Daman Mills
少年:川口調/Nicholas Young