Text by 生田綾
Text by 武石早代
Text by 廣田一馬
指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ=LOVE初のライブフィルム映画『=LOVE Today is your Trigger THE MOVIE』が、9月22日から公開される。
2017年に結成された=LOVEは、メンバーの大谷映美里がファッションブランド「Rosé Muse」、カラーコンタクト「melady(ミレディ)」のプロデュース、大場花菜が4コマ漫画エッセイ執筆、瀧脇笙古がフルマラソンを完走するなど各個人の得意分野を活かした活動も多く、それぞれの個性が輝いている点が大きな魅力だ。作詞は指原が担当しており、女性ファンが多いことも特徴の一つだろう。
日本武道館で開催された=LOVE全国ツアー2023『Today is your Trigger』追加公演のライブパフォーマンスを映画化した同作は、迫力あるライブ映像に加えて、リハーサルと舞台裏への密着や、メンバーへの撮り下ろしインタビューなどが盛り込まれた内容だ。
今回の記事では、=LOVEの佐々木舞香、髙松瞳、野口衣織にインタビュー。映画を通して伝えたい想いや日本武道館公演を経て感じた成長、これまでの活動のなかで「トリガーになった日」、10月にさいたまスーパーアリーナで開催される6周年コンサート『=LOVE 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』について話を聞いた。
―今作は=LOVEさんにとって初の映画ですが、「ライブ」が映画化すると聞いた時はどう思われましたか?
佐々木:最初に映画化するって聞いたときは「何を映画にするんだろう?」って思いました(笑)。ドキュメンタリーも=LOVE(イコールラブ)公式YouTubeチャンネルで公開されていて普段の私たちを見せる機会も多かったですし、私たちって本当に裏も表も変わらなくて、ファンのみんなに見せてきた部分もたくさんあったので「映画を見てみんなが楽しめるのかな?」っていう不安がありました。
でも、映画のために日本武道館のリハーサルからカメラが入って、長いインタビューも撮ってもらって、映画でしか見られない、聞けないようなこともたくさんあって、「楽しめるぞ!」って思えるようになりました。
佐々木舞香
野口:初めて映画になることを聞いたときは、「映画館の大きな画面で見られることが恥ずかしいな、緊張するな」という印象でした。
でも、どうせなら可愛くスクリーンに映りたいと思ったので、公演の時には自分に自信を持てる髪型にしたり、なるべくカメラをいっぱい見つめよう、見つけようって考えたり、映画の撮影があることでアイドルとしての意識が高くなったと思います。
野口衣織
髙松:ほかのアイドルさんのドキュメンタリー映画は何回も見に行ったことがあったのですが、「ライブに密着した映画」っていうのは想像がつかなかったです。
監督が韓国の方だったこともあり、どういう映画になるんだろう、どう映るんだろうと頭の中に疑問がたくさんありました。
髙松瞳
―その後、映画をご覧になった後の感想はいかがでしたか?
野口:インタビューとライブ映像のつなぎ方がすごくスムーズだと思いました。インタビューはインタビュー、ライブはライブで分かれているのではなく、インタビューとライブ映像が意味を持ってつながっていて、「インタビューとライブ映像がある映画ってこういうことなんだ!」と感じました。
髙松:それぞれメンバーの大事な部分がフィーチャーされていて、インタビューカットでも本質を捉えているというか……「この言葉があるから次につながる」と思えるようなかたちでインタビューとライブ映像がつながっていたので驚きました。すごい映画でした。
佐々木:ほかのメンバーがインタビューで答えた内容は知らなかったので、映画を見て初めて知ったことも聞けたので嬉しかったです。あと、やっぱり何度見ても、日本武道館の会場の映像がすごく綺麗だと思いました。スクリーンで何回も見たくなるような映画だと思います。
―映画の題材となった3月の日本武道館公演は、2年前に開催された=LOVE WINTER TOUR『You all are "My ideal"』ぶり、そしてコロナ禍を経て初のフルキャパシティでの日本武道館公演でした。舞台に立った瞬間の気持ちはいかがでしたか?
佐々木:たくさんのお客さんがいる会場を見たときに、ブワッと体が熱くなる感覚がありました。
日本武道館はやっぱり特別で、会場が丸くて囲まれていて、みんなが包み込んでくれるみたいに温かい気持ちになれる会場で私はすごく好きです。今回の公演は声出しが解禁されていたところもあって、本当にみんなで丸く、ひとつになれた公演ですごく楽しめました。
野口:日本武道館にファンの方がいてくださる温かさは確かにWINTER TOUR『You all are "My ideal"』のときもあったけど、見える人やペンライト、うちわの数が変わっていて、この景色が見られて嬉しいと思いましたし、こんなにも好きでいてくれて、駆けつけてくれた方がいることに感動しました。
WINTER TOUR『You all are "My ideal"』の日本武道館公演では最初に“=LOVE”を歌って1曲目から大泣きした記憶があるんですが、=LOVE全国ツアー2023『Today is your Trigger』日本武道館公演の1曲目の“この空がトリガー”も切ない曲なのでまた泣きそうになっちゃって……でも強くなったのか、泣きませんでした! 泣きはしなかったけど気持ちはすごく感慨深くなって、この感情も懐かしくて嬉しくて楽しかったです。
髙松:私も同じです。WINTER TOUR『You all are "My ideal"』の日本武道館で“探せ ダイヤモンドリリー”を歌ったとき、ファンの皆さんにクラップをしてもらい、イヤモニを外して音を聴いて泣きました。
今回の“探せ ダイヤモンドリリー”は声出しが解禁されている状況で、2年前と同じクラップをやってもらって本当に感動して……でも、私も強くなったので泣かなかったです。(笑) 涙で表すのではなく、歌とパフォーマンスでありがとうを表現できるようになったのかなと思います。
―映画は楽曲がフルサイズで流れることに加えて、インタビューもたっぷり収録されており、=LOVEの魅力が伝わる内容になっていると思います。映画を通して観た人に受け取ってほしい想いはありますか?
佐々木:ファンの方には、=LOVEのメンバー自身が、こんなにも=LOVEのことを大切にしているということを伝えたいです。いまの活動はもちろん、いままでの活動もすべてを大切にしているんだってことを、あらためて感じてほしいなって。自分たち自身がグループのことを好きってすごく素晴らしいと思うし、ファンの皆さんもきっとそういうところをわかって好きでいてくれると思うので、安心してほしいなって思います。
野口:声を大にして想いを伝えられる機会が少ない分、この映画ではそれぞれが自分の想いを話していると思います。私も映画を見て「私だけじゃなかったんだ」「みんなもこう思ってくれていたんだ」って新しい嬉しい発見がたくさんあったので、少し強く見えるような私たちの心の中が見られるんじゃないかなと思っています。
映画を見ていただいて、大きなステージにみんなで行きたいよねっていう私達の想いが伝わったら嬉しいです。
髙松:今回の映画では、全部ポジティブで、前向きで、「こんなに私たちって前を向いてるんだ!」って私たち自身もびっくりしました。
私たちが自信を持って、前を向いてポジティブに頑張っている姿がしっかり映されていて、それは皆さんにも伝わるんじゃないかなと思います。安心してご覧になっていただきたいです。
―ポジティブに活動を続けられるという点では、プロデューサーの指原さんの支えも大きいのでしょうか?髙松さんが励みになった言葉などがあればお聞きしたいです。
髙松:常日頃支えになっています。最近だと、8月に開催された『イコラブヨコハマ夏祭りPresented by Rakuten Optimism』の夜公演を私が体調不良で休演させていただいたのですが、指原さんが「気にしないでいいよ」って言葉を添えてくれました。
その一言だけですごく救われるし、その一言を入れてくださるのが指原さんだなって思います。私だけじゃなく、常日頃メンバーに連絡してくださる時にも、私たちを救ってくれる一言があるので、とても助けられています。
―今回のライブフィルム映画のタイトル『=LOVE Today is your Trigger THE MOVIE』にちなんで、皆さんの活動の中でターニングポイントだと感じる「トリガーになった日」を教えていただきたいです。
髙松: あることをきっかけに火がついて、「もっと可愛くなりたい!」と思った日のことを鮮明に覚えています。私にとってすごく嬉しいことで、そこからどんどん前向きに、ポジティブにアイドルとして可愛くなりたいと思えた日でした。その出来事のおかげでいまの私があると思っていて、トリガーになりました。
野口:私は、数年前までお話し会でファンの方が自分のことを「かわいいね」と言ってくれても「そんなことないよ」って言っていたんです。
でも、ファンの方が可愛いって言ってくれるたびに、「ありがとう!」とか「そうでしょ!」って言えたら、もっと可愛くてポジティブになれると思って、ここ数年頑張って言い続けていたら、それが日常になって「最近明るくなったね!」と言われるようになりました。ファンの方の言葉が素敵なターニングポイントだったのかもしれないです。
佐々木:私は何かがきっかけで急に道が変わった、自分が変わったわけではなく、流れを経て今があるという意識の方が大きいです。
―10月にさいたまスーパーアリーナで開催される6周年コンサート『=LOVE 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』は、目標である東京ドームに向けた大きなステップだと思います。これからの抱負や大きいステージへの想いを教えてください。
佐々木:さいたまスーパーアリーナでコンサートをやると聞いたときはびっくりしました。いままでで一番大きな会場で、平日開催なので少し不安もありますが、ぜひいろいろな方に来てもらって、いまの=LOVEはこんなにすごいんだぞってお見せできるように私たちも頑張っていきたいです。
きっとそれが次のステップになると思ってるので、ここを成功させて、次も成功させて、成功つづきでいきたいなと思います。
野口:どのステージでも「会場広いな、大きいな」って思いながらステージに立ってきました。きっとさいたまスーパーアリーナは、いままでのステージよりはるかに、想像を超えるぐらい広いんだろうなと思うと、ちょっといまの私は怖気づいているんですけれども……。
日本武道館のときにも思ったように、ペンライトを振って待ってくださるファンの方がいて、練習期間ずっとみんなで頑張ってきたメンバーもいて……6周年コンサートはお祝いの日でもあるので、その気持ちで楽しくできたらいいなと思っていますし、どこの席にいても、私たちの歌やダンス、気持ちが届いたらいいなって思います。
髙松:私もとても不安ですが、衣装もセットリストも絶対にいいものになりますし、さいたまスーパーアリーナはいろいろな登場の仕方ができるみたいなので、きっと私たちもできる! トロッコを使っての演出はしたことがありますが、大きな会場でよく思い描かれるようなステージに飛び上がるような登場はまだやったことがないですし、コンサートで出来るかは分かりませんが個人的にやってみたい演出がたくさんあります。
私たちの初めてを皆さんと一緒に過ごしたいなって思っています。もうとにかく会場に来てほしいですし、私たちも頑張ります。