半日かけてまで「ゴルフ」をする意味ってなに？　弁護士たちに聞いてみた

ゴルフはスポーツとしてだけでなく、接待などの営業ツールとしても人気とされています。ただ、社会的には「ゴルフ離れ」が叫ばれて久しくなりました。

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弁護士ドットコムでは、会員弁護士に、経験の有無やゴルフに対するイメージ、意見​​などを尋ねるアンケートを実施し、300人から回答が寄せられました（実施時期：2023年8月25日ー9月1日）。アンケート結果を2回に分けて紹介します。

●ゴルフ経験者は6割超

ゴルフの経験について尋ねたところ、49.7%が「する」、14.3％が「過去にやっていた」と回答し、「しない（今後もする気がない）」「しない（今後やってみたい）」と回答した36.0％を大きく上回りました。

ゴルフ経験者だけでなく、未経験者の中の「今後やってみたい」という人もあわせると7割を超え、ゴルフに関心をもつ人が多い結果となりました。

●ラウンド数は年間100回以上の人も

ゴルフ経験者に、年間のラウンド数を尋ねたところ、「年21回～40回（月2回程度）」と「ここ数年していない／ラウンドしたことがない」との回答が21.9％と同率で並び最多。「年101回以上」と回答した人もいました。結果は以下の通り。

●ゴルフに行く相手は、「知人や同僚の弁護士」「プライベートの友人・知人」が7割超

ゴルフ経験者に、ゴルフコースに行く、または行っていた相手を尋ねたところ、最も多かったのは同率で「知人や同僚の弁護士」、「プライベートの友人・知人」で72.4％となり、「顧問先」35.9％、「仕事の連携相手」33.9％、「事務職員」3.1%、「コースに行かない」2.1%、「その他」7.3%と続きました。

プライベートの友人・知人と交流をはかるだけでなく、仕事の延長としてゴルフをしている人も一定数いました。

その他の回答には、「家族・親族」、「当時の事務所のボス弁」、「ゴルフクラブのメンバー」、「ロータリークラブ」などがありました。

●ゴルフをはじめて7割が「運動不足解消、ストレス発散につながった」

ゴルフ経験者に、ゴルフをはじめてよかったことを尋ねたところ、最も多かったのは「運動不足解消、ストレス発散につながった」が69.8％、次いで「人脈がひろがった」49.5％、「人間関係がスムーズになった」44.3％、「接待に役立った」18.8％、「特にない」14.6％、「始めたことを後悔している」2.6％、「その他」1.0%となりました。

心身の健康を保つのに役立つことや良好な人間関係を築くだけでなく、「接待で役にたった」と仕事にも良い影響を及ぼすと考えている人が一定数いました。

その他の回答には「話題が増えた」がありました。

ゴルフについての思い出や意見

ゴルフについての思い出や意見について尋ねたところ、以下の声が寄せられました。

【仕事につながる】

「営業ツールとしても役立っています。仲良くなり顧問先になった会社もある」

「企業の社長の時間を半日以上拘束できるものは他になく、また人柄を知ることができ、顧問業務や単発の仕事を受けるかどうかを決めるときに非常に役に立つと思っている」

【コミュニケーション活性化や健康維持をはかれる】

「向上心をもって取り組んでおり、例えば飛距離維持のためトレーニングを行うなど、健康維持に役立っている。ほぼ毎週ホームコースに行き、気心の知れたメンバーとプレーすることでストレス解消に役立っている」

「特に新型コロナウイルス禍では、飲み会に替わる交流の場として、修習同期や事務所の先生、顧問先の方との交流を深められてよかった」

「ストレス解消にも営業にも役立つ。特に依頼者と回るのは、一緒に過ごす時間が多いのでコミュニケーションを促進するのに有効な方法である」

「ゴルフ人口が多い地域なので、ゴルフをしているだけで知り合いも増え、共通の話題により直ぐ仲良くなれる。特に年配の人と話すときに役立っている」

「ゴルフスイングは大変繊細なものなので、自らの変化と向きあえるし、コースマネージメントは土壇場で踏みとどまるという、弁護士にとって必須の能力を磨くことにつながると思う。ゴルフクラブの構造も大変面白く、クラブセッティングには緻密な思考も必要。そして、半日以上かけてラウンドをすることにより、同組の方の性格もわかるし、高齢の方とご一緒することも貴重な体験。ゴルフを始めてから、自らの成長を実感している」

【弁護士ならではのメリットを享受できる】

「会社員、医師と違って弁護士は平日でも時間を自由に取ってラウンドができる点で、この仕事を選んでつくづく良かったと思っている（そのかわり平日夜間、土日に仕事をすればいい）」

【家族のために今は我慢している】

「顧問先や顧客（潜在的顧客を含む）との繋がりを深める意味でも、ゴルフは営業ツールとして使えると思う。そのため、出来るだけ行きたいし、手頃で通いやすいコースの会員権も欲しいが、まだ子供が幼いため、家庭不和とならないよう我慢している」