2023年09月08日 11:21 おたくま経済新聞
まだまだ世間は暑いわけで、クーラーは手放せない状況ではございますが、暦の上ではもう「秋」です。「秋」といえば、このバーガーが出揃う季節となります。そう「月見バーガー」です。
今年は、マクドナルド、ロッテリア、ケンタッキーがほぼ同時期にリリースしたので、それぞれ代表するバーガーを購入して個性を比べてみました。
どんな違いがあるのかな?
3社それぞれの「月見バーガー」を比べるにはまず……!せっせと街中を駆け回る必要があります。そう、なんたって3店舗行かなければならないのですから。
店舗が固まってあればいいのですが、筆者が住む街にはそれぞれ離れた場所にあるため、3社すべて回るのに1時間もかかりました。
そんなこんなでやっとこさ入手した、3社の「月見」。ドーン!これが3社の月見バーガーです。ラッピングはなんとなく似ているので、おなじハンバーガー店のようにも見えますが、別です。
ラッピングの色は3社バラバラ。マクドナルドが「青」、ロッテリアが「赤」、ケンタッキーが「紫」となっていました。
ラッピングを外すと……。おお、とても美しい。と感動してばかりもいられないので、それぞれの中身を公式情報を参考に紹介していきます。
マクドナルドの「月見バーガー」(420円~/9月6日発売)は、たまご、スモークベーコン、ビーフパティという組み合わせ。ソースは「トマトクリーミーソース」になっています。
ロッテリアの「半熟月見 和風絶品チーズバーガー」(570円~/9月7日発売)は、最大約8mmの牛粗挽きパティの上に、とろける2種類の「ナチュラルチーズ(ゴーダ、レッドチェダー)」をのせ、メインの半熟たまごをかさねた商品。ソースは「和風しょうが醤油ソース」になっています。
そしてケンタッキーの「とろ~り月見チーズフィレバーガー」(490円~/8月30日発売)は、国内産チキンフィレに、レタス、目玉焼き風オムレツを、全粒粉バンズでサンド。そしてケンタッキーの場合は、ソースではなく「オリーブオイル入りマヨネーズ」がアクセントになっています。
どれも魅力的ですねぇ。具材は「たまご」だけが一致し、他はソースもトッピングも異なります。こうして中身を比較しただけでもハッキリと違いがわかって面白い。それぞれの会社が工夫を凝らしているのが分かります。
では「いただきます」……の前にまずは、3社の中身がどのような状態になっているのか見ていきます。そのためには、バンズを外して中身を「チラ見せ」する「バンチラ」を……。
チラッ。
「左:ロッテリア」は、和風しょうが醤油ソースが全体的にかかっており濃厚な印象。
「中:ケンタッキー」は、3社の中でも最もたまごが「白い」状態です。理由としてはやはり「目玉焼き風オムレツ」になっているから。白身の中に黄身が隠れるように焼かれているようです。また、牛肉ではなく「チキン」という点も他にはない個性です。
「右:マクドナルド」は、いつもおなじみの光景。これぞ「THEマクドナルド」という安心感ある仕上がり。
ちなみにケンタッキーはフライングで、「半熟卵」がみえちゃいました。バンズをどかしただけで、この状況はなんとも繊細。
続いて断面図です。
先程は、ケンタッキーの「半熟卵」が見えておりましたが、ここにきて、ロッテリアの「半熟月見 絶品チーズバーガー」の半熟卵が、最も「トローリ」としていることがわかります。さすが「半熟月見」を名乗っているだけのことはある。これは期待できそう。
いよいよ実食です。まずは「マクドナルド」の「月見バーガー」。
こちらはほぼ毎年食べているので、これと言って味の驚きはありません。いつもどおりの安心、安定した「月見バーガー」。でもそれがイイ。年に一度は必ず食べたくなるバーガーです。
「トマトクリーミーソース」の酸味がこれまた格別。そして、今回唯一「半熟」ではない「たまご」となっており、3社の中で最も食べやすく感じました。
続いて「ロッテリア」の「半熟月見 和風絶品チーズバーガー」。
そもそも「絶品チーズバーガー」を久々に食べたのですが、チーズ感は「ハンパない」ですね。そのチーズと「半熟卵」がよく絡み、クリーミーで濃厚。たまごがトロ~リとしているのもまたグッド。それを今回は和風なので、「和風しょうが醤油ソース」がキリッと締めてくれています。またバンズにも味が染み込んでおり、これがまたイイ!
最後は「ケンタッキー」の「とろ~り月見チーズフィレバーガー」。
実はケンタッキーの月見を食べるのは初めて。「たまご」と「鶏」で「親子バーガー」じゃないのか?と気になってしまいました。
さて味の方は、うん。あっさりしておりますね。
もちろん、「チキンフィレ」はケンタッキーの「チキン」ですので、味は間違いありません。ソースではなく「オリーブオイル入りマヨネーズ」が選ばれた理由も、ケンタッキーのチキンの味を十分に感じてもらうためなのだろうと感じました。
あまり濃いソースだと、「チキンフィレ」の味がしなくなってしまいますからね。また、「半熟卵」もさすが「親子」だけあって相性抜群。あっさりめなチキンのポテンシャルを格段に上げてきてます。
3社食べ比べてみましたが、味は全く違うし、コンセプトも異なります。おそらく競合他社の「月見バーガー」と被ってしまえば意味がない、だから独自路線で尖って見せるという戦略なのかもしれません。
ちなみに今回はそれぞれの特徴を比べてみるのが目的。よって、どれがオススメとかは言いません。全部うまかった!
ただただ、記事を参考にして、みなさんが思う好みのものを選んでもらえば満足です。なんなら3社全部同じように食べ比べてみてほしいです。
<参考>
月見バーガー(マクドナルド)
半熟月見 和風絶品チーズバーガー(ロッテリア)
とろ~り月見チーズフィレバーガー(KFC)
(たまちゃん)