上司から明らかに無茶な指示をされたら、どうするべきなのか。頭では無理とわかっていながらもとりあえず従う、という人も多そうだが、そこで上司に言い返したという勇気ある人からの投稿が寄せられた。
業界紙の記者として働く、埼玉県の20代後半の男性は上司に、普通なら2週間かかる資料作りを「なんとかして期限内に終わらせてくれ」と、締め切りまでの2日間でやるよう言われた。
自身の予定をすべて後ろ倒しし期限内に終わらせたが、上司に「こんなんじゃだめ。手を抜きすぎ」「ここの部分が抜けている」「これが間違っている」とダメ出しされたという。たまらず男性は、こう言い返した。
「文句を言うなら自分で取り組んでください」
編集部は男性に取材を申し込み、その顛末を聞いた。
「感謝もせず、フィードバックだけする上司には付いていきたくありません」
このやり取りがあったのは2年前のこと。上司に命じられた資料作りはそもそも「担当外」の仕事だった。男性は「もちろん、ミスや出来が悪いことを上司として注意をするのは当たり前です」と前置きしつつ、
「しかし、自分は2日前にいきなり頼まれた身。流石に我慢できませんでした」
と、そのときの心境を吐露する。
男性は「文句を言うなら自分で取り組んでください」と上司に言い返したあと、こう続けた。
「2日前にいきなり仕事を押し付けながら、感謝もせず、遠慮なくフィードバックだけするような上司には付いていきたくありません」
すると上司は、
「お前は部下なんだから、俺の指示を実行するのが仕事。指示されたことは嫌でもやれ」
の一点張り。男性に歩み寄ることはなく、押し問答が続いたのちに上司は、
「頭を冷やしたのか強引に『今後は報連相をしっかりしよう』という結論に持っていきました。そういうことじゃないだろう、報連相を無視したのはあなただろうと思いましたが、納得せざるを得ませんでした」
と、モヤモヤが残る結果となった。結局、上司がすべて手直しして資料を提出したという。
異動の際にはオフィスの掃除を命じられ「嫌がらせだったと思います」
この上司はその前から厄介な指示を出していたそうだ。
「各部署で撮った写真を編集担当に送付する必要があったのですが、締め切り前日に『撮ってこい』と言われたことがありました」
そのため、「以前から自分が少し距離を置いて接していた」と明かす。さらに資料作りの一件があってからは「業務上、必要なこと以外の会話をすることがめっきり減りました」と、ますます距離が開いていったようだ。
その後は、「ただ、日頃の業務や意見交換、部下指導の際はビジネスライクに徹して下さった」ということなので、上司も気まずさを感じていたのだろう。
しかし、部下から反撃されて完全に改心した、ということはなかったようで、その後、男性が別部署に異動したときにはこんなこともあった。
「最終出勤日の退勤予定時刻30分前に、オフィスの掃除を命じられました。嫌がらせだったと思います」
上司について思うところはまだまだあるようで……
「記憶している範囲だと、あまりテキパキ仕事をされるタイプではなかったと思います。期限にはいい加減でした。それでいて他人の進捗管理には細かった覚えがございます。日報の中身まで記憶されていました」
男性がいつか部下を持ったときに、この上司を反面教師にすると良いのではないだろうか。
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