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THE RAMPAGE川村壱馬×脚本家・深見真『BATTLE OF TOKYO「覚醒のルプス」』対談 “最強の縦読みマンガ”を語り尽くす

2023年08月30日 12:01  リアルサウンド

リアルサウンド

撮影=はぎひさこ

 LDH JAPANが仕掛ける、Jr.EXILE世代のアーティストを主役とした次世代総合エンタテインメントプロジェクト『BATTLE OF TOKYO』。そのスピンオフ作品『BATTLE OF TOKYO「覚醒のルプス」』が、7月26日よりLINEマンガにて連載スタートした。


(参考:【写真】川村壱馬さんの撮り下ろし写真&マンガ『覚醒のルプス』


 『BATTLE OF TOKYO』の舞台は、世界的な大嵐“IUS”に見舞われながらも、最先端の複製技術=通称「コピー」で奇跡的な復興を遂げた、別次元の未来都市“超東京”。偽物だらけのこの街では、神出鬼没の怪盗団 MAD JESTERS(≠GENERATIONS)、最強無比の用心棒組織 ROWDY SHOGUN(≠THE RAMPAGE)、変幻自在のイリュージョン集団 Astro9(≠FANTASTICS)、風狂無頼のハッカーチーム JIGGY BOYS(≠BALLISTIK BOYZ)、新勢力である闇の武器商人 DUNG BEAT POSSE(≠PSYCHIC FEVER)が、コピーできないオリジナルの品“ファイナル・ファクト”に隠された謎を解くため、バトルを繰り広げている。一方、今作『BATTLE OF TOKYO「覚醒のルプス」』は、六本木を拠点とするROWDY SHOGUNの結成までのエピソードを描いた、本格アクション漫画。後にROWDY SHOGUNの一員となる主人公・ルプス(≠川村壱馬)が、超東京の地下にある違法の格闘技場を舞台に、拳ひとつで成り上がる様を描いていく。


 そこでリアルサウンドブックでは、THE RAMPAGEの川村壱馬と、『BATTLE OF TOKYO「覚醒のルプス」』(以下『覚醒のルプス』)の脚本を手掛けている深見真の対談を実施。初対面ながらも、お互いをリスペクトしているという2人に、心ゆくまで語り合ってもらった。(斉藤碧)


――おふたりはこの取材が初対面になりますが、深見さんは以前から壱馬さんの大ファンだそうですね。


深見:はい。もともと深夜ドラマで放送していた『HiGH&LOW~THE STORY OF S.W.O.R.D.~』を観ていたんですが、その新シリーズ『HiGH&LOW THE WORST』で、主人公・花岡楓士雄役を演じている川村さんに出会って。それ以来、大ファンです。『HiGH&LOW THE WORST X』も素晴らしかったですし、『貞子DX』も観ました。(しばらく各作品の川村の演技を絶賛する深見)


川村:おお~、そんなにチェックしてくださってるんですね!


深見:アーティストとしての姿もカッコいいんですけど、特に俳優・川村壱馬が大好きで!一時期は『RUN!RUN!RAMPAGE!!』を観て「楓士雄(川村)と司(吉野北人)がバラエティーをやってる!?」って混乱するほど、ハイローの世界観に入り込んでいました。


川村:(笑)。


深見:だから『BATTLE OF TOKYO』に関しても、『覚醒のルプス』のお話をいただく前からMVやライブ映像を観ていて、「次はTHE RAMPAGEがアニメになるのかぁ……」なんて思っていたんですよ。そこにちょうど、知り合い伝手で「『BATTLE OF TOKYO』のスピンオフ作品をwebtoon(ウェブトゥーン/縦読みマンガ)で連載するので、脚本をやりませんか?」っていう依頼が来まして。「主人公はルプス(≠川村壱馬)です」って言われた瞬間、前のめりで「やります!」ってお返事しました。……すみません、ファン心丸出しで(笑)。


川村:いえいえ(笑)。愛情を持って向き合ってくださり、ありがとうございます。


――壱馬さんは、ルプスを主人公にしたマンガができると聞いた時、どう感じましたか?


川村:『BATTLE OF TOKYO』というプロジェクトに対する思い入れは、メンバーそれぞれあると思うんですが、僕も人一倍思い入れが強いと思っていたので、素直にめっちゃ嬉しかったですね。僕、ゲームのキャラメイクをする時も、最短で1時間、最長で5時間くらいかけるタイプなんですけど。2019年に『BATTLE OF TOKYO』を始動するにあたり、ルプスのキャラクター設定を決めた時も、結構時間をかけて考えて、事細かに設定を書いて提出したんです。それくらい思い入れの強いキャラクターなので、たくさんいる登場人物の中からルプスをフィーチャーしていただいて、ありがたいなって思いました。


――そして、マンガ『覚醒のルプス』の連載スタートが発表されたのが、2022年7月のBOT(『BATTLE OF TOKYO』)ライブ。あれから1年、ファンの方々は、今か今かとルプスの覚醒を待ち望んでいたと思います(笑)。


川村:僕も待ってましたよ(笑)。昨年告知した段階では、2022年末に連載スタートと言っていたので、予定通り覚醒できるのか? という不安もよぎりつつ、みなさんと一緒に“覚醒待ち”してました。でも、1年待った甲斐があったなって納得するくらい、すごく面白い作品ですね。第9話まで読ませていただいたんですけど、早く次を読ませてください!という感じで(笑)。この機会に、この先のヒントやいろんな裏話を伺えたらいいなと思っています。


――では早速、『覚醒のルプス』の内容について深掘りしていきましょう。すでにキャラクター設定や原作小説が存在している中で、スピンオフ作品を制作していくにあたり、深見さんはどんなことを心がけましたか?


深見:今回はすでに存在している作品に参加する立場だったので、『BATTLE OF TOKYO』の根本的な世界観を作っているプロデューサーさんや、脚本家の佐藤大さんとみっちり打ち合わせをして、みなさんが創り上げたものを受け継ぐ形で脚本を考えていきましたね。例えば、ルプスの戦法が空手をベースにしているという設定も、そのままマンガに活かしていますし。恐らく『BATTLE OF TOKYO』ファンの人が戸惑うような設定にはなっていないんじゃないかなと思います。


――逆に、深見さんらしさが色濃く出ている部分というと?


深見:自分はブルース・リーがすごく好きで、香港映画を観て育ったので、特にアクションシーンに自分らしさが出ていると思います。こういう格闘マンガって、実は日本にしかないんですよ。


川村:そうなんですか!?


深見:リアルなタッチのマンガだと、アメコミやヨーロッパのバンドデシネという文化がありますが、格闘マンガは日本ならではのジャンルなんです。なおかつ、今回はwebtoon(縦読みマンガ)なので、右から順に読んでいくというマンガのコマ割りに慣れていない、海外の方も読みやすいんじゃないかなと思っていて。アニメ『範馬刃牙』(原作:板垣恵介/秋田書店)がNetflixで世界1位になっていたり、格闘ファンが世界中にいることもわかっているので、そういった方々にも『BATTLE OF TOKYO』やルプスの魅力が伝わったらいいなと思いながら制作しています。


――読んでいて思ったんですけど、縦読みとアクションって相性がいいですよね。


川村:アクションのスピード感が増しますよね。ストーリー自体が魅力的なのもありますけど、のめり込んで読んでいるうちに、あっという間に読み終わっちゃった、みたいな(笑)。通常のマンガと比べると、読みやすさが桁違いでした。


深見:よかった! 漫画の臨場感に関しては、ネーム担当の方、作画担当の方、モーションキャプチャでキャラクターの動きを再現する方……いろんな分野の方とのチームプレイで実現したなと思いますね。実際にモーションキャプチャを使ってバトルシーンを演じて、それをマンガ化するというのも、この作品ならではの試みですし、いろんな方のこだわりが詰まったアクションシーンになっています。そういえば、川村さんもルプスと同じく、空手の経験があるんですよね?


川村:はい、11年くらい空手をやっていました。その目線で『覚醒のルプス』を読むと、ルプスの前にはさまざまな敵が現れるんですけど、(ルプスの戦闘スタイルは)総合格闘技だけど柔道がベースになっていて、その人の土台にある武術が垣間見えるのが面白かったです。敵の戦闘スタイルは、どのように決めているんですか?


深見:敵キャラを考える時は、すべてルプスを基準にしていて。ルプスが空手をベースにした戦い方なので、それにどういう相手をぶつけたら面白いかを考えていますね。空手対ボクシングとかも永遠のロマンだと思うし、空手の蹴り技対テコンドーの蹴り技も面白そうだなって思うし、戦わせたい敵がいっぱいいます。


――深見さんは、ありとあらゆる武術を把握していらっしゃるんですね。


深見:仕事のためというのもありますが、もともと格闘技が好きなので、RIZINやUFCを観たりして、日々情報を集めているんです。LDHさんも、自社ジムがあるじゃないですか?


川村:“EXFIGHT”っていうジムがありますね。


深見:そこで練習している三上ヘンリー大智選手も、ものすごく高いレベルで活躍されていますし、THE RAMPAGEにも格闘技に精通した方がいらっしゃるので、LDHさんのことも、僕はすごく面白い事務所だなと思って観察していますね。普通の芸能事務所は、ジムに金網リングを作らないよなぁ……って。


川村:たしかに(笑)。


――ちなみに、小説版のROWDY SHOGUNはプロテクトというスキル(異能力)を使って戦いますが、『覚醒のルプス』では……?


深見:彼らがスキルに目覚めるのは、世界的な大嵐“IUS”が起こり、ROWDY SHOGUNが結成された後なので、この作品では出てきません。そういう背景があることで、自然と格闘技の要素が強くなってしまっているところもあります。


川村:そうだったんですね。でも、僕としては、その身一つで戦う姿がすごくTHE RAMPAGEっぽいなと思うし。アクションシーンに特化したマンガだからこそ、『BATTLE OF TOKYO』やTHE RAMPAGEのファンの方だけでなく、LDHを知らない方にも興味を持ってもらえる、間口の広い作品になっているなと思います。


――とはいえ、LDHファンの方の中には、ルプス(≠川村壱馬)が高校生という設定を見て、『HiGH&LOW THE WORST』を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。ハデス(≠LIKIYA)も高校生だったのは、ちょっと驚きましたけど(笑)。


川村:僕も同じことを思いました。同年代なんだ!?って(笑)。でも、その関係性があったからこそ、ハデスのことが一気に好きになりましたね。普段のLIKIYAさんとハデスはフランクな感じが似ているから、自然と2人を重ねて読んでいたんですけど、高校生同士だと思うと、だんだん現実のLIKIYAさんも可愛く思えてきて……。なんて言ったら、LIKIYAさんに怒られるかな(笑)。


――ステージ上でのLIKIYAさんの存在感を思えば、裏社会のボス役でもおかしくないですけど、作中のハデスはノリの良い高校生ですからね。そこにはどんな狙いがあったんですか?


深見:『覚醒のルプス』は、ROWDY SHOGUNが結成されるまでを描くマンガなので、まずはリーダーのハデスとルプスを早く出会わせないといけなくて(笑)。そのために“高校生”という設定が必要だったんです。その点は、『BATTLE OF TOKYO』の本編と異なる部分かもしれないですけど、ストーリーの面白さ優先で決めました。ただ、『HiGH&LOW THE WORST』は高校が舞台だから、どんなに乱闘を繰り広げても人が死なないけど、『BATTLE OF TOKYO』のキャラクター達は生死を懸けた戦いをしているから、あくまでもアンダーグラウンドの世界が舞台。高校生という設定はありながらも、学校の描写はあえて少なめにしていますし、ここからもっと過激な展開にしていこうと思っています。


――『覚醒のルプス』の世界は本当に過激ですよね。ヒロインですら容赦なく殴られますから。


川村:(思わず立ち上がって)そう、それ!! あの描写は、今までのLDHの作品ではありえなかったですよね。あれはどういう意図で入れたんですか?


深見:早々に過激なシーンを入れることによって、この世界はそんな生易しい世界ではないんだよってことを伝えたかったんです。と同時に、“暴力”や“恐怖”といった表現は世界の共通言語なので、より広い読者層を惹き込むためにも必要なシーンでした。でも、THE RAMPAGEは女性ファンも多いと思うので、ここまで過激にして大丈夫かな? っていう心配はありましたね。川村さんはどう思いましたか?


川村:個人的には、あのシーン、めっちゃいいなって思いました。もちろん、女性を殴ることは絶対に許されないことです。読者の中には、見ていられないと思う方もいるかもしれませんし、無理強いするつもりもありません。でも、“LDH”とか“アーティスト”というものを念頭に置いて創作すると、リミットがかかってしまいがちだと思うんですが、深見さんはあえてリミッターを解除して表現してくださった。僕はそれがすごく嬉しかったです。僕自身もアーティストとして、固定観念や常識といった“今あるもの”をぶち壊していきたいと思っているので、それと通じるものを感じましたし、『覚醒のルプス』という作品のカラーを引き立ててくれる重要なシーンだなと思いました。


――深見さん、目をキラキラさせながら聞いてらっしゃいますね(笑)。


深見:川村さんが作詞されたTHE RAMPAGEの曲って、巻き込んでぶち上げるとか、天井を壊すみたいな歌詞が多いんですけど。今のお話を聞いて、川村さんは言動一致型なんだ! ルプスそのものだ!ってテンションが上がっちゃいまして(笑)。


川村:(笑)


――きっと、そういった壱馬さん自身の芯の強さも、小説内では“様”付けされていないルプスが、ファンの方から“ルプス様”と呼ばれる一因なんでしょうね。


川村:そうかもしれません。あとBOTライブでは、ルプスの衣装を着ている時は、その役を演じるような気持ちでステージに立っているので。自分なりにルプスのイメージを創り上げてきた結果、自然と“ルプス様”という呼び方が定着したんだと思うと、自分が思い描いているルプスの姿が、みんなにもちゃんと伝わっているんだなと実感できて嬉しいです。


――今後のストーリーを考えるにあたって、この機会に、深見さんから壱馬さんに聞いてみたいことってありますか?


深見:そうだなぁ……今、一番ほしいものって何ですか?


川村:現実の自分がほしいものは、服のアイロンですね。または炊飯器(一同笑)。でも、ルプスだったら「平和」って答えるんじゃないかなって思います。


深見:それはなぜ?


川村:以前、小説『BATTLE OF TOKYO』の作者さん(月島総記氏)と今後の展開についてお話させていただく機会があって、いろいろアイデアを出させてもらったんですけど。それらを踏まえると、小説版のルプスは、これからさらに覇王色を纏ったキャラクターになっていく予感がしているんですよね。でも、一見ヴィランっぽいけど、悪人ではなくて、『NARUTO』(集英社)に出てくる“うちはイタチ”のように、心の底では平和を願っている。なので、ルプスがほしいものは「平和」だと思いますし、僕自身も世界平和を願っています。


深見:なるほど、ありがとうございます。もう1つ、悪役の参考としてお聞きしたいんですけど……最近、殴りたいと思ったヤツっています?(笑)


川村:殴るのは絶対にダメですけど(笑)、どうしても腹が立ってしまう人はいますね。顔や名前を隠しながら、ひどいことをネットに書いてる人。的を射ている批判や意見だったら、僕もちゃんと受け止めますよ。でもそうじゃなくて、ただ揚げ足を取りたいだけの人とか、「どう受け取ったら、そういう解釈になるの?」っていう歪んだ見方をしておきながら、自信満々に文句を言ってくる人。そういう人たちに対しては、さすがに内心イラッとしてますね(笑)。


深見:わかります(笑)。そういうコメントを見るのが嫌だから、僕はエゴサを一切しないんです。作品の告知のためにSNSを使うことはあるんですけど、基本的にはネットは見ないようにしてて。そうすると、良い反応をもらえた時もあまり耳に入ってこないんですけど、良い反応はプロデューサーが直接教えてくれたりするので、僕はそれで十分だなと思っているんですよね。


――SNSでTHE RAMPAGEメンバーのことをリサーチしたりはしないんですか? ファンの方は、このメンバーのこういうところが好きなんだな、とか。


深見:しないですね。SNSでリサーチしなくても、『BATTLE OF TOKYO』には演者さんのこだわりがたくさん詰まっていますし、『RUN!RUN!RAMPAGE!!』やライブでの様子を見れば、みなさんの人となりは大体わかりますから。ネット上の評価に惑わされることなく、プロデューサーさんや演者のみなさんが創り上げたキャラクター像を大事にして、制作していきたいと思っています。そうすれば、『BATTLE OF TOKYO』やTHE RAMPAGEを熱心に応援している方々にも、ちゃんと響くものが作れると信じていますし。ライブ映像に映るファンの方を観ながら、絶対にみなさんを裏切ってはいけないなと、日々気を引き締めています。


――壱馬さんは、第9話までを読んで、気になっているシーンや疑問点はありますか?


川村:第7話でハデスが言う「当たり前のことを当たり前にできないやつばっかだろうが 世の中」っていう台詞が好きなんですけど、あの台詞は、どういうところから生まれたんですか?


深見:自分は普段からTHE RAMPAGEが好きなので、ご本人からインスピレーションをもらうというか、なんとなく「LIKIYAさんはこういうことを言いそうだな」っていう台詞が浮かんでくるんですよね。しかもROWDY SHOGUNは、何かを守りたいっていう気持ちを持った用心棒集団なので、その頭であるハデスはきっと責任感も強いし、筋の通ったことを言いそうだなと。そうやってキャラクターのイメージを膨らませた結果、この台詞が生まれました。逆にルプスは、クールな一匹狼なんだけど、肝心なところでは放っておけない性格。それは普段の川村さんを見ていれば伝わってくるので、伝わってきたものをそのまま台詞やストーリーに落とし込んでいくという作り方をしています。


川村:マンガを読んでいて、自分の思想と重なる部分が多いなと感じたのは、そういう作り方をしてくださっているからなんですね。(感動して目を輝かせながら)こんなに汲み取ってくださっているなんて、めっちゃ嬉しいです。いやぁ、すごい!……で、次はどのメンバーが出てくるんですか?(小声)


深見:今のところ(第9話まで)、ルプスとハデスだけしか出ていないんですけど、そろそろ、ベイリー(≠RIKU)とゴエモン(≠陣)が出てきますよ。その後も続々と。


川村:うわっ、楽しみ!


深見:それと、少し先ですが、第20話くらいがターニングポイントになりますね。そこで一度、第1話から創り上げてきたものを壊そうと思っているので、これから読み始める方も、まずはその山場まで読み続けてほしいです。


川村:今の段階でも最高に面白いのに、第20話、どうなるんだろう?(笑)


――個人的には、ルプスが選手登録している裏格闘技を運営している海蛇(サーペント)にも、ROWDY SHOGUNのメンバーが潜んでいるんじゃないかな?って疑っています(笑)。


川村:ありそうですよね! 僕も、最初に海蛇のサクライのシルエットが映った時は、ROWDY SHOGUNの誰かかと思いました(笑)。結局、その予想は外れちゃったんですけど。ジンナイとサクライ(海蛇の面々)は、小説版には出てこないマンガオリジナルのキャラなので、彼らがこれからルプスとどう絡んでいくのかとか、やっぱり敵対するのかな?とか、いろいろ想像が膨らみます。


――深見さんは、実際に壱馬さんとお話したことで、新たなアイデアは閃きましたか?


深見:そうですね。たくさんインスピレーションやエールをいただいて、めちゃくちゃ気合いが入ったので、『覚醒のルプス』、ここからさらに面白くなっていくと思います(笑)。あと、いずれは『覚醒のルプス』の実写化も手掛けられたらいいなって思いましたね。自分はマンガやアニメだけでなく、映画『バイオハザード』のようなフルCG作品の脚本も担当しているので、いつか自分が手掛けた実写作品の主役もやっていただけたらいいな、とか。とにかく、俳優・川村壱馬と一緒に何かやりたいっていう夢が芽生えました(笑)。


川村:(食い気味に)ぜひお願いします!


――深見さん主導でオリジナル作品を作る場合、壱馬さんはどういう役柄になるんでしょうか。


深見:僕ね、川村さんの刑事役を観てみたいなって思ってるんですよ。でも、冷めた役も似合いそう。


川村:刑事でも犯人でも、ぜひ(笑)。この出会いを機に、ルプスとしても、川村壱馬としても、一緒に新たな世界に踏み出していけたら嬉しいです。


深見:こちらこそ!……ということで、川村さん、『覚醒のルプス』読者のみなさん、引き続きよろしくお願いします。


(取材・文=斉藤碧)