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大島新監督『国葬の日』本予告編到着。ブレイディみかこ、武田砂鉄、森達也らのコメントも

2023年08月24日 16:10  CINRA.NET

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Text by CINRA編集部

映画『国葬の日』が9月16日より公開。本予告編とコメントが到着した。

同作は『なぜ君は総理大臣になれないのか』『香川1区』の大島新監督によるドキュメンタリー映画。安倍晋三元首相の国葬が行なわれた2022年9月27日に全国10都市でカメラを回し人々の姿と声を記録した。

【ブレイディみかこのコメント】
過半数を超える人々が賛成しなかったのに、それは行われた。
その日をそれぞれに生きた人々の映像が問いかけてくる。
「あなたはまだ覚えていますか?」

【内田樹のコメント】
映画に出てくる人たちの語る言葉は、あるものは軽く、あるものは重い。あるものは浅く、あるものは深い。感情豊かな人の言葉はわかりにくくても身体にしみる。現実を動かすのは、たぶんそういう言葉だ。

【斎藤幸平(東京大学)のコメント】
ああ、あまりにも日本的・・・。それでも、この現実に向き合うことが、日本再生の第一歩になると信じたい。

【中村文則のコメント】
静かな日常の中に、未来への絶望も希望もある。そんなことを思った。

【西村カリンのコメント】
もし国民投票で決定されたとしたら、安倍晋三元総理大臣の国葬があったのか、なかったか?
「国葬の日」は改めて民主主義の国で国葬の根拠と意味を考えさせる映画です。

【ロジャー・パルバースのコメント】
「国葬の日」は、日本人の現代社会意識に対して洞察に富み、見事にも客観的で、深い。
全世界の人が観るべきドキュメンタリー映画の傑作だ。

【斎藤美奈子のコメント】
日本の政治を動かしているのは、熱狂でも義憤でもなく「ぼんやりとした情」なのだ。
だから選挙はああなるし、安倍政治の不条理も許される。武道館の外の現実に、ふとため息が出る。

【武田砂鉄のコメント】
時折、挟み込まれる、無関心の声。
そうか、私たちみんなで、この感じを育ててしまったのだ。

【森達也のコメント】
2022年9月27日の日本各地の風景。メディアは「世論が二分された」という言葉を常套句のように使う。様々な声を聴く。様々な願いも知る。そして最後の最後、大島新は数値のデータを示しながら叫ぶ。何が二分化だ。日本人たちよ、これでいいのだろうか、と。

【大島新監督のコメント】
こんにちは、大島新です。2022年9月、安倍晋三元首相の国葬が近づくにつれ、自民党の議員と旧統一教会の関係が次々と明るみになり、世論調査では国葬反対の声が増していきました。またか。私はこの空気に懐疑的でした。「みんなが反対と言っているから反対」しているように思えたからです。日本人の多くは、少数派の側にいたくない。この数年、私がつくづく感じていることです。だって、そのわずか2か月前、安倍さんが亡くなった2日後に行われた参議院選挙で自民党を大勝させたのも、日本の有権者でしたから。そこで、9月27日に全国10都市で撮影をする映画を作ると決めました。国葬や安倍晋三さんという人のことを、本当のところどう思っているのか、人々のリアルな思いを知りたかったのです。話を聞かせてくださった方は数十人ですが、そこには実に様々なバリエーションがありました。日本人とは、何なのか。私自身が、この映画を作る過程で多くの発見をし、かつ、完成版を観てたいへん困惑しています。

『国葬の日』
9月16日(土)より東京・ポレポレ東中野、9月23日(土)より大阪・第七藝術劇場、愛知・名古屋シネマスコーレほか全国順次公開
監督 大島新
取材・撮影 [東京]大島新 三好保彦 [下関]田渕慶 [京都] 石飛篤史 浜崎務 [福島]船木光 [沖縄]前田亜紀 [札幌]越美絵 [奈良]石飛篤史 浜崎務 [広島]中村裕 [静岡]込山正徳 [長崎]高澤俊太郎
編集 宮島亜紀 整音・効果 高木創 監督補 船木光 制作スタッフ 中村有理沙 プロデューサー 前田亜紀  制作 ネツゲン 配給 東風
2023年/日本/88 分/DCP/ドキュメンタリー