一緒に働く同僚を「泥棒かも…」と疑いたくはないが、職場では意外と窃盗事件が起きているようだ。群馬県の30代女性は、3交代で30人ほどが勤務する会社で「職場の休憩室に置いてある作業靴が盗まれました」と明かす。編集部では、作業靴が消えた当時の詳しい話を女性に聞いた。
それは2021年のこと。ビルメンテナンスを行う会社で清掃員として働いていた女性は、ある朝出社すると異変に気付いた。
「靴を履き替えようと思ったら休憩室のいつもの場所に無かったんです。もしかして前回来たときに履いて帰っちゃったのかなと。家が近いので見に帰ったんですが、ありませんでした」
靴は会社に指定された黒で、自身で購入したプーマのスニーカーだ。5000円ほどした新品だった。
「内部の犯行と決まったのに上司は知らんぷりです」
もちろん上司に訴えたが何もしてもらず、自分で設備の部屋へ行って防犯カメラの映像を確認させてもらった。
「入口に防犯カメラがあるので確認しましたが外部の人は映ってませんでした。内部の犯行と決まったのに上司は知らんぷりです」
その後、女性は休憩室に「警察に通報します」という張り紙を貼り、様子を見ることに。すると2週間後、隣の倉庫の一番下の棚に靴が置かれていたという。女性が置き忘れるはずもない場所だ。靴自体は無事に戻ったものの、犯人はわからずじまいで納得はいかなかった。
「上司も信じられないのでまた自分たちで防犯カメラを確認しましたが、犯人を特定出来ませんでした。泣き寝入りです。そんな事があっても何もしない上司にウンザリです」
上司は40代の男性で、「口だけで何もしない」と女性は不満をこぼす。後から同僚に聞いたところによると「上司は、どうせ作業で履く安い靴だから良かったぐらいに言っていたそうです」というから腹が立つのも頷ける。値段の問題ではなく私物が盗まれたのだから大問題だろう。
疑わしい男性同僚の存在
結局犯人は捕まらなかったが、同僚に疑わしい人はいたのだろうか。
「いました。みんな影で噂していました。30歳そこそこのアルバイトの男性です。それも休みがちでまともに来ていませんでしたが。嫌がらせっていうより、新しいから欲しくて盗ったって感じがしました」
もちろんこの同僚男性が犯人という証拠はなく、むやみに疑うのはよろしくない。だが、この男性は職場では信頼度が低く持て余し気味にされていたようだ。仕事も雑で、平気で遅刻し欠勤も多かったという。
この窃盗事件から半年後、女性が同僚男性の勤務態度を注意すると、彼はあっさりと辞めて行ったそうだ。上司は職場に波風を立てたくなかったのか、様々な問題点を見て見ぬふりをすることが多く、不信感が拭えない女性はこんな疑いを抱いている。
「靴を倉庫に置いたのは、たぶん上司だと思います。犯人から回収して置いたのかなと」
信頼できない上司がいたり窃盗に遭ったりと散々だった女性は、その職場を10か月前に辞めたということだ。
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