子どもの声によるご近所トラブルは後を絶たないが、中にはトラブルをきっかけに良い関係を築けることもあるようだ。
東京に住む40代後半の男性(企画・マーケティング・経営・管理職/年収1000万円)は、家族と共に中古マンションに引っ越した。そこの住人に男性は子どもの騒音を指摘されたが、最終的に良い知り合いになれたという。どういった経緯があったのだろうか。(文:國伊レン)
注意した後日、旅行の土産を持って挨拶に来てくれた隣人
男性が家族と越してきたマンションには中庭があり、男性の子どもはそこで縄跳びをしたり、はしゃぎ回って遊んでいたりしていたそうだ。しかし、密接な居住空間では想像以上に音が聞こえてしまうもの。男性は中庭のすぐ前の住人から、
「新しく来たばかりで知らないかもしれないが、このマンションは寝たきりの老人もいたりするので、騒ぎ過ぎないようにしていただきたい」
と、注意されてしまった。
そのマンションは築20年ぐらいで、新築当時から住んでいる高齢の住人が多いという。男性の子どもと同じくらいの年齢の子どもがいる家庭は、珍しかったのかもしれない。
「うちの子は声が大きく、高いです。また、春過ぎの時期で、どの家庭も窓を開けているような時期でした」
と、男性は原因を分析し反省する一方で、
「こちらが悪いのでごもっともな指摘で、申し訳ない気持ちでしたが、楽しく遊んでいたのでいい気持ちはしませんでした」
と、モヤモヤした気持ちが残ってしまったという。
しかし、男性に注意した住人がその後、旅行の土産を持って挨拶に来てくれたと男性は語る。それだけではなく、
「遊んではいけないと言った訳ではないので、騒ぎ過ぎず遊んで欲しい」
と、男性の子どもを思いやる言葉もあったそうだ。器の大きい住人のおかげで男性は、
「引っ越して知り合いがいないマンションで、キッカケは良くなかったですが、良い知り合いとなりました」
と、親交を深めることができたという。こうした思いやりが積み重なって、居心地のよい空間ができていくのだろう。
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