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コース上でもドリンクを飲めるように/収納のコンパクトさはプロの業【鈴鹿8耐 決勝日&搬出日Topics】

2023年08月11日 16:40  AUTOSPORT web

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2023鈴鹿8耐:タラン・マッケンジーのツナギのキャメルバッグ
 8月6日、2023年の鈴鹿8時間耐久ロードレースの決勝レースが開催されてTeam HRC with 日本郵便が優勝を飾りました。翌7日にはピットや道具などの片付けがあり、チームスタッフやライダーたちもまだ鈴鹿に残っていました。

 そんなレースウイークの鈴鹿サーキットのパドックで見つけた2日間の予選日トピックスを、お届けします。

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 Team HRC with 日本郵便は高橋巧選手がスタートライダーを務めました。見事、宇川徹さんに並ぶ鈴鹿8耐5勝目を決めましたね。来年は最多勝利数『6』の称号を持つ唯一の選手になるでしょうか。

 2024年はヤマハワークス、カワサキワークスとともに2019年のようなファクトリー対決で決めてほしいですね。

 決勝でF.C.C. TSR Honda Franceが転倒した直後です。ピットに入れるとタイムロスするため、そのまま走らせたようで、その話し合いをスタッフ陣がしていました。

 それにしても、その後戻ってきたマシンは大きな損傷がありませんでした。耐久マシンは壊れにくい設計がなされているようです。

 ヨシムラSERT Motulでも同じような光景が見られあした。加藤陽平ディレクターが指示を出しています。ピットワークの一体感が見られるのもフル参戦組ならではです。

 F.C.C. TSR Honda Franceのアラン・テシェはピットロードでも伏せて走っています。燃費のためでしょう。なかなか見られない光景です。過去にはSC中も伏せて走っていたライダーがいましたね。

 スプーンカーブ出口でマシンがとまってしまい、130R付近からマシンを押して帰ってきたYART YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCのカレル・ハニカです。顔も赤く、右手に持った水がこぼれていることも気づきません。

 次のスティントには回復させて戻ってきました。普段からハードなトレーニングを積んでいる彼は、この後はそのトラブルを思わせない走りをしていましたね。

 渥美心選手がインタビューを受けているところです。EWCに参戦しているライダーのため、今回の鈴鹿8耐でのスポット参戦も注目されていました。インタビューが来るのもトップライダーの証です。

 ル・マンとスパを戦ったOG MOTORSPORT WORLD ENDURANCE TEAM内でも英語で会話されていますが、実はS-PULSE DREAM RACING-ITEC内でも英語でした。あとのふたりがジョシュ・ウォータースとマルセル・シュロッターという外国人ライダーでしたからね。

 全日本ロードレース選手権では、alpinestarsは基本的にブーツをサポートされていますが、鈴鹿8耐ではalpinestarsのレーシングスーツを着ている外国人ライダーもいるため、レーシングサービスの中村さんがF.C.C. TSR Honda Franceのピットにいらっしゃいました。

 タラン・マッケンジーのツナギのキャメルバッグにドリンクを入れているところです。耐久レースでは、ライダーが走行中にドリンクを飲めるように背中に入れています。

 1スティントを走るのに、1リットルでは足りなかったようで、1.2リットルを頑張って入れてみたとのこと。背中がパンパンです。ちなみに大量の汗をかくため、1スティントで2キロくらい体重が落ちることもあるようです。

 車検日Topicsでは、alpinestarsのブーツについてネタを書いているので、そちらも是非どうぞ。

 ヨシムラSERT Motulのエティエンヌ・マッソンが次の走行を待っています。ピットレーン側に背中を向けることはなかなかないのですが、ヨシムラのピットには中からも外からもライブタイミングが見えるようにモニターが設置されており、すぐにピット作業エリアまで行けます。

 順位の把握が即座にできるので、メディアも助かっています。いつもチラッと確認されていただいております。

 そんな鈴鹿8耐で優勝したのはTeam HRC with 日本郵便でした。2年連続優勝です。

 ピットに戻ってくると車両が保管されます。上位のチームのみ翌日の午前からレース後車両検査が行われ、それが終わるとマシンが戻ってくる仕組みです。

 そんな翌日の搬出日です。KM 99のマシンがフライトボックスにピッタリ2台入っています。マシンを傷つけないように隙間にも物をつめていき、ヨーロッパに空輸されます。

 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMもですが、2~3個のボックスのみで鈴鹿8耐に来ており、かなりコンパクトにまとめられています。

 月曜日まで残り、片付けをしているライダーもそれなりにいらっしゃいます。Team Kawasaki Webike Trickstarのグレゴリー・ルブラン選手はパーテーションの片づけを手伝っていました。

 Taira Promote Racingの三上真矢選手です。装備品をスーツケースに入れているところです。みなさんパズルのように入れているのが印象的です。

 S-PULSE DREAM RACING-ITECのマルセル・シュロッター選手は、鈴鹿8耐で使った装備品にサインをしてチームにプレゼントしていました。しかもレーシングスーツもプレゼントされたそうです。

 鈴鹿8耐レースウイーク全5回のTopics、お楽しみいただけたでしょうか。

 来年はEWCにフル参戦しているチームや海外選手権のライダーがどれくらい来てくれるでしょうか。ホンダ勢が表彰台を独占しましたが、2024年はどんな展開が待っているでしょうか。

 その前に、EWC最終戦ボルドール24時間が9月16~17日に開催されます。是非そちらにも注目してみてください。