2023年08月08日 15:11 弁護士ドットコム
アメリカンフットボール部の学生寮が覚醒剤取締法違反と大麻取締法違反の容疑で家宅捜索されて、男性部員1人が逮捕された事件を受けて、日本大学は8月8日、初めての記者会見を都内で開いた。
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林真理子理事長は、事件について「大変遺憾で、理事長として深く受け止める」と述べたうえで、学生や保護者など関係者に多大な迷惑と心配をかけたことや、正式な説明まで時間がかかったことを「深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
この問題をめぐっては、2022年から内部告発があったという。大学側が今年7月6日、ヒアリングや持ち物検査をしたところ、男性部員の自室から植物細片の入った袋などが見つかった。
ところが、大学から警察に連絡があったのは、その12日後の7月18日だったとされる。情報提供があってからの対応の遅れや、発覚から日数が経っていることなど、大学の姿勢が問題視されていた。
また、林理事長は学生寮に家宅捜索が入る前日の8月2日、報道陣に向けて「違法薬物はまだ見つかっていない」などと話していた。
林理事長は会見で「隠ぺいと言われることは遺憾だ。間に土日が挟んでおり、私どもは情報をきちんと把握してなかった。きちんとみなさんに対応するためには、これだけの期間が必要だった」「隠ぺいという言葉が一体どこから出てくるのか私はまったくわからない」と述べた。
さらに「警察と協議していることなので、もちろんこちらから伝えることができないこともある。私どもとしてはきちんと精査しなければ、捜査に影響がでてしまうこともご理解いただきたい」「はっきり申し上げて誤解を招くことがあったので、きちんとした記者会見で話したほうが良いと思った」と話した。
会見終盤には、自身がスポーツ部門に対する遠慮があったと心情を吐露。「言い訳になってしまうが…」とした上で、「機構やシステムについて、私はしょせん分からない。口を挟んではいけないと思っていた」「コーチ監督に任せておけば大丈夫という安易な気持ちがあった」などと述べた。「積極的に、どんどん、ぐいぐいいくべきだった」と悔しさもにじませた。