また、タラン・マッケンジー(F.C.C. TSR Honda France)が荒川を上回るペースで各コーナーにマシンを走らせていたが、2輪専用シケインで痛恨の転倒があり、タイム計測ならず。ダン・リンフット(AutoRace Ube Racing Team)は暫定2番手に、そして最後の埜口遥希(SDG Honda Racing)が2分08秒046でトップに立った。
各チームふたり目のアタックでは、日浦大治朗(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)が2分06秒970で暫定トップに立った。その後のマルセル・シュロッター(S-PULSE DREAM RACING-ITEC)は2分07秒780、マイク・ディ・メリオ(F.C.C. TSR Honda France)は2分07秒788と、トップに変動はなかった。
ここで、コース上にはMotoGPの一場面を彷彿とさせるようなカラーリングを纏ったマシンがコースへと侵入していく。津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)がサプライズとしてスペシャルカラーリングで登場し、2分06秒811でトップに立ち、多くの歓声が集まった。しかし、その後最後のアタックとなった浦本修充(SDG Honda Racing)がそれを上回るペースでマシンを走らせていき、2分06秒644で暫定トップに踊りたつ。
続いて予選5番手から1番手のアタックが始まり、会場はより一層の緊張感に包まれた。清成龍一(TOHO Racing)は2分08秒132、渡辺一馬(Astemo Honda Dream SI Racing)は2分07秒518、グレッグ・ブラック(ヨシムラSERT Motul)が2分07秒252をマークするが、トップは依然変わらない。
そして、ここでトップの順位に変動が出始める。まず暫定トップのHonda Dream RT SAKURAI HONDAを上回るペースを見せたのは、チャビ・ビエルゲ(Team HRC with 日本郵便)だった。2分05秒919でトップタイムを塗り変える。しかし、その後のカレル・ハニカ(YART YAMAHA OFFICIAL EWC TEAM)がさらにタイムを縮めて、2分05秒519でトップに立った。
そしてふたり目のアタックでは、榎戸育寛(TOHO Racing)が驚きの速さを見せた。金曜、土曜の予選でも好調なペースを見せていた榎戸は、2分06秒343を叩き出し、Team HRC with 日本郵便とYART YAMAHA OFFICIAL EWC TEAMに次ぐ3番手に食い込んだ。
水野涼(Astemo Honda Dream SI Racing)は2分06秒756で6番手に、シルバン・ギュントーリ(ヨシムラSERT Motul)は2分06秒720で5番手に並んだ。続いて登場したのは、2022年鈴鹿8耐久のポールシッターであり、王者である長島哲太(Team HRC with 日本郵便)がアタックを開始する。
こうして、ポールポジションは2年連続でTeam HRC with 日本郵便が獲得となり、YART YAMAHA OFFICIAL EWC TEAMは2番手、3番手にはなんと日本勢のTOHO Racingが食い込んだ。明日の決勝は雨が予報されているため、難しいコンディションとなることが予測される。11時30分にスタートする決勝レースでは、各チームどのような熱い走りを見せてくれるだろうか。