接客業で働いていると尋常ではないクレーマーに遭遇することもある。特に、色んな人が利用する飲食店ではその頻度も多いだろう。
中部地方に住む30代男性は今年、テイクアウトの注文を間違えた客から理不尽なクレームを受けた。
「あんたらのせいで間違えたんだから他の人の予約から私達に回せ」
「ここで待ってる時間を損してるんだから謝罪しろ」
「まけろ」
「後で本社にクレーム入れとくからな」
などと無茶苦茶なことを言われたという。実際にどんな状況だったのか。キャリコネニュースは男性に取材を申し込み、詳しく聞いた。
「他の人の予約から私達に回せ」と主張
男性はチェーンのとんかつ専門店で調理責任者として働いている。店ではイートインとテイクアウトを行っているという。件のクレーマーは50代くらいの「その辺にいる普通の夫婦でした」と語る。
夫婦は予約注文したと言っていたが、その店舗では受け付けた記録がなかった。そこで、確認をしたら他店で注文にしていたことが発覚。その注文は取り消し、男性の働く店舗で再度受けることにした。すると冒頭の「他の人の予約から私達に回せ」といったことを言いだしたという。
「そのとき、お客さんは20人ほど並んで待っていました。周りのお店のお客さんもいたので、その場には30人以上いたと思います。最初は『店側の不手際かな?』って様子を見ていたようですが、言ってることが明らかに無茶苦茶だったので、呆れながら成り行きを見ていた感じでした」
夫婦の注文は200円の惣菜を20個で結構な量があった。そのため「新しく作るから時間がほしい」と伝えた。
「お客さんのピーク時だったので40分はほしいとお願いしましたが、『時間がないから早くしてくれ』とずっと店長に詰め寄っていました。このお客様を対応する前に注文した人の分を用意していたのですが、それを見て『それでいいから早くしろ』って言って持っていきました。結局10分も待ってないです」
店側にとって幸いなことに本来ならその商品を受け取るはずだった客は、その場におらず「中々取りに来なくて内心ほっとしました」と明かす。
多いのは“ウェイティングボードに名前を書いて席を外した客”からのクレーム
男性はその店舗で長く働いており、「飲食店だと大なり小なり変な人が来きますね」と話す。結構な数のクレーマーを見てきたというが、多いのは“ウェイティングボードに名前を書いて席を外した客”からのクレームだという。
「席の用意ができたので名前を呼んでもいないので次のお客様を案内したら、戻ってきたときに『抜かされた!』と腹を立てる人は多いですね。『抜かした人をもういっぺん並ばせて自分を案内しろ』とか、名前を呼んでも反応が無かったので放置していたら、目の前にいて『なぜ呼ばないのか』と言いがかりをつけられたりは結構あります」
お客様は神様というか傍若無人な振る舞いをする人は、残念ながら多いようだ。
※キャリコネニュースでは「あなたが目撃した衝撃クレーマー」をテーマにアンケートを行っています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/BNPYRIJ9