「お客様は神様」という言葉はあるが、だからといって何でもかんでも好き放題していいなどと勘違いしてはいけない。スーパーで働いている埼玉県の40代後半の女性(サービス・販売・外食)は、「理不尽なクレームはよくあります」とこぼす。
日々販売する商品の中で「食品の会社がパッケージを変えること」はよくあり、そのたびに「価格や量も変わることがある」という。そんなある日、高齢の男性が店に訪れ
「パッケージが違う!パッケージの違う物は絶版品だ」
言い張りクレームをつけてきたという。その商品はパッケージが変わったある食用油で、女性は価格、量、使われている原料などを確認し、同じ棚に並べていたという。(文:谷城ヤエ)
「店員さんを同等に見てくれてる。そういう人が神様だ」
高齢男性に対応したのは女性ではなかったが、相手は係の店員と長々とその件について話し込んでいたという。店側は「量も原料も同じ」だと伝えたが、男性は納得しなかったらしく、
「『絶版品は売っちゃいけない』と言い出し、『パッケージが新しくなったら新商品だ!古い商品は安くしろ!』と」
自分の都合の良いように主張する男性客に、店員も頭を抱えたことだろう。
「その方の言うことはすべておかしいと思ったのですが、そう思い込んでる人には話が通じない…古いパッケージの物は5本しかなかったので値引きをして出したそうです」
結局店側が折れる形で解決したが、理不尽で後味の悪い解決法だ。女性は前の店長が以前、こんな話をしていたと明かす。
「お店に苦情を出す人はもちろんいるが明らかに威圧した言い方や上から目線で言う人はもう会話ができなくなってる人…お客様は神様と言うが自分は神様と勘違いしている人…」
「お礼を言う人や敬語で話す人は店員さんを同等に見てくれてる。そういう人が神様だ」
客側も店で働く人に対して、誠意をもって対応するべきだ。
「悪質なクレームは多いですがそれ以上に心暖かいお客様がいらっしゃるので、この仕事を続けてます」
と綴っていた。心温かい客が増えるのを祈るばかりだ。
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