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《有罪判決》優等生が実家の庭に我が子の遺体を埋めるまで「男できたみたい」転落人生と“父親”の行方

2023年07月23日 05:00  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

皆川琴美被告(フェイスブックより)

 21日、名古屋地裁が自宅の庭に嬰児の遺体を土中に埋めた罪を問われていた職業不詳の皆川琴美被告(29)に対して懲役1年6か月・執行猶予3年の有罪判決を言い渡したと報じられた。

 被告は起訴内容を認めており、名古屋地裁は「風俗店で避妊せずに妊娠したうえ、出産後周囲に相談もしていない。短絡的な犯行と指摘せざるを得ず、酌むべき事情はない」と指摘したという。
 
 週刊女性PRIMEは逮捕直後、被告の地元を取材して、その生い立ちを追いかけた。おとなしくて真面目、子ども好きで保育士を目指していた優等生に一体何があったのか。

(以下は、2023年4月21日に配信した記事の再掲載です)

◆   ◆   ◆

「おとなしくて真面目な人だったから、びっくりですよ」

 愛知県常滑市にある容疑者の実家の近隣住民は、驚きを隠せない様子でそう話した。

 愛知県警常滑署は4月18日、同県名古屋市中区に住む職業不詳の皆川琴美容疑者(29)を、実家の庭に嬰児(えいじ)(年齢不詳の女児)の遺体を土中に埋めたとして、死体遺棄の疑いで逮捕した。

「18日の午前中に庭の草むしりをしていた65歳の母親が発見して、容疑者の弟に連絡。その後、弟が110番通報した。遺体は裸のままピンク色のタオルに包まれていた。警察は容疑者が4月中旬に遺棄したとみて捜査中です」(全国紙社会部記者)

 警察の取り調べに対して、皆川容疑者は、

「間違いありません」

 と素直に容疑を認めているという。いったいなぜ、こんな悲惨な結末になったのか。

 皆川容疑者は常滑市で共働きの両親の間に生まれた。

控えめでいい子、頭もよかった

「父親は会社員で、地元の子どもたちにサッカーを教えるような活発な方でした。琴ちゃんは幼いころから控えめないい子で、成績も優秀でしたよ」(近所の住民)

 容疑者は地元の公立の小・中・高校に通っていた。

「母親はパート勤めしながら琴ちゃんを車で高校まで送っていました。娘に甘い印象がありますね」(同・住民)

 高校卒業後、私立の中部大学幼児教育科へ進学したが、

「父親が精神的な病気で働けなくなったのよ。だから、大学には奨学金を借りて行かせていた。母親は懸命に家計を支えていた」(母親の知人)

 大学時代、容疑者は弓道部などで青春を謳歌し、卒業後は同大学に職員として就職。その後、実家からそれほど遠くない保育園に保育士として勤務した。

 ところが、ここ数年で変化があったという。

「男ができたぐらいしかない」

「両親と琴ちゃん、弟の一家4人で生活していたんですが、2年ほど前に琴ちゃんも弟も家を出て行った。弟は勤務先が遠いから家を出たんだけど、琴ちゃんのことはわからなくて……」(別の住民)

 保育園を辞めた後、どこかに就職したという話はなく、

「家を出る理由なんて、あとは男ができたぐらいしかないでしょ。全然帰省していなかったみたいだし」(同・住民)

 嬰児を遺棄したと思われる時期は、実家近くで祭りが行われていた。

「そのタイミングで、琴ちゃんも弟も実家に帰ってきたんじゃないかな。彼女はそこで両親に子どものことを相談するつもりだったのかも」(前出・母親の知人、以下同)

 捜査関係者によると、嬰児の体重は2000gから2500gほどと新生児の平均体重より軽く、予定より早く出産した可能性があるという。

「道ならぬ恋でできた子だったのか、別れた男との子だったのか……。琴ちゃんは優しいから、親に心配をかけたくない一心だったのかも。かわいそう。妊娠させた男も罪を問われるべきよ!」

 と、母親の知人は声を荒げた。嬰児の父親を探るため、名古屋市中区にある容疑者の自宅マンションを取材した。駅近で1K、家賃は月6万円。だが、容疑者は一人暮らしで、“無責任男”の情報を得ることはできなかった--。