激務の仕事を望む人は少ないだろう。しかし暇すぎて嫌気が差す人もいるようだ。(文:真鍋リイサ)
茨城県に住む50代後半の女性(事務・管理/年収200万円)が、10年以上前に某国立大学の財務部で、派遣社員として働いていた時のこと。
「派遣雇わなきゃいけないほど仕事があるの?と言いたくなるくらい暇な職場で、派遣会社の営業さんに暇すぎると訴えたほどです」
正規職員は「ほとんど毎日居眠り~ネットサーフィン~パソコンでゲーム、仕事してる時間は3時間くらい」
しかし、その答えはあまりに突拍子のないものであった。
「その時営業さんに言われたのは『座ってるのも仕事のうちだと思って』でした」
激務の人から見れば羨ましい職場だが、そんな暇を享受していたのは女性だけではなかった。
「隣の席の正規の職員の20代男性は、仕事時間中ほとんど毎日居眠り~ネットサーフィン~パソコンでゲーム、仕事してる時間は3時間くらいにしか見えませんでした」
なんでもその男性は「その大学の卒業生で学生時代にデキ婚して離婚、シングルファーザーとなっているため」に「周りも『子持ちで大変』ということでかなり甘やかし、課長も『〇〇(正規職員の20代男性の名前)はシングルファーザーで大変だからな~』と居眠りも黙認。。。。。」ということだったらしい。女性は納得できず、
「『居眠りしてる人が私より給料もいいのか~公務員と同じような待遇なのか~』と思うと面白くなかったです」
とこぼした。
このような暇な職場でも年度末になると、「派遣さんを入れてもらわないと回らない」と男性の上司は言い、派遣の女性が3か月間、入ってきたそうだ。ところが彼女も仕事してる時間は「せいぜい2~3時間とのこと」。
「居眠りしてる人がちゃんと仕事すれば派遣の人は必要ないはず。 国からの予算だから使わないと次年度減らされちゃうから、必要なくても使わないと~という雰囲気が漂ってました」
「半年契約の職場でしたが契約終了が待ち遠しかったです」
と書いているように、女性にはこのような暇でいい加減な職場環境は合わなかったらしい。