面接でいきなり「この仕事バカにしてるだろ?」などと言われたら衝撃だ。今からちょうど2年前の夏、愛知県の40代女性は某大手コンビニエンスストアの面接を受けた際に、50代と思わしき男性店長から
「コンビニをバカにしてるだろ?」
と履歴書を見るなり鼻で笑われたという。女性はこれまでスーパーなどの接客業で働き、別のコンビニチェーンでも3年ほどアルバイト経験があった。結婚して子育ても落ち着いたためパートに出ようと応募したのだが……。その後はどんな面接となったのだろうか。編集部では女性に取材を申し込み、詳しく話を聞いた。
「お前舐めてるだろ? コンビニを舐めてるわ!」
思いがけない言葉に、「いえ、バカにした事はありません。むしろ大変さはわかっているつもりです!」と答えたところ、店長はさらに
「お前舐めてるだろ?コンビニを舐めてるわ!」
と言ってきた。「何かバカにするような事を言ってしまったのか?態度が悪かったのか?」と一瞬パニックになった女性だったが、心当たりもないため「なぜ私がバカにしていると思われたのでしょうか?」とたずねてみると
「なぜこの店の時給が高いかわかるか?生ぬるい仕事はしてねーんだよ! 見てみろよ! これだけ店内がピカピカで陳列もきっちりしている! あんたが以前勤めていたコンビニが楽だったから応募してきたんだろ?」
と信じられない暴言をぶつけてきた。ちなみにその店の時給は980円(当時)で、「別にそんなに高くもなく周辺コンビニと同じくらいでした」というから、店長の認識は謎の自己満足ではないだろうか。失礼な言動はそれだけではなく、上から下までジロジロと女性を見たあと
「うちにいる子はみんな若いでしょ?年齢が気になるけど大丈夫なの?」
と見下してきたという。しまいには、
「『普段は合否は電話でさせてもらってるけど、わかるよね? ほれ』と言って履歴書を突き返してきました。殴り掛かりたい気持ちでしたが、グッとこらえました」
とひど過ぎる不採用通知が突き付けられた。女性は「こんな人が接客業をしてほしくありません!」と怒り心頭の様子で語っている。
数々の侮辱に「頭にきました」という女性は、とうとう、扉一枚隔てたレジ付近にお客さんがいることを分かった上で、
「私のことを舐めていますよね? こんな店で働きたいと思いません!」
と、わざと大声で反撃に出たという。店長は扉を開けてお客さんがいることが分かると、「どうもありがとうございました! またお願いします」と、とびきりの笑顔で女性を見送った。お客の前ではいい顔をしたかったようだ。
「悔しいですが、今も何食わぬ顔して営業している」
帰宅後、怒りが収まらなかった女性は、この件を本社に電話で報告した。事実確認が終わるまで数時間待った結果、返って来た答えはこうだった。
「『そのような確認が取れませんでした。恐れ入りますが面接を受けた店舗名は間違っておりませんか?』と言われ『防犯カメラを見て下さい!』と伝えるも『誤作動か何かで映像が残っていない』と言われました」
「本社も映像が残っていないことが不自然だとは思わなかったのでしょうか?」と納得いかない女性。ただ、本社としては証拠がないににせよ、そうした苦情が来ること自体が異常とは認識しているようで「不快な思いをさせてしまった事はお詫び申し上げます」と謝罪していたという。
女性は「本社の人が悪いわけではないし、むしろ一生懸命事実確認と証拠を探そうとしてくれたことに好感を持てました」と語っている。
面接を受けたコンビニは女性の地元だったため、ママ友や自身の同級生などにこの件を共有したそうだ。それでもその店は「悔しいですが、今も何食わぬ顔して営業している」そうで、
「大手コンビニチェーンの看板を背負っている人間が面接であんな態度を取り証拠も隠蔽し、お咎めなしで今も何食わぬ顔して営業しているのを見ると本当に潰れて苦しんで欲しいと思います」
と、女性は取材に答えたことで怒りが再燃してしまったようだった。なお、その後は面接を受ける際にはボイスレコーダーを持ち込むようになったということだ。
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