プレゼントがきっかけで、友人と絶縁してしまう人もいる。山口県の20代後半の女性(ITエンジニア/システム開発・SE・インフラ/年収300万円)は、大学時代から10年来の付き合いだった友人と1年前に絶縁したという。
「卒業してからも年に3、4回は、共通の趣味であるオタ活を通じてコラボカフェやライブに行ったりしていました」
「また彼女とは誕生日が数日違いなので、学生時代から互いの推しグッズやお菓子など、ささやかなプレゼントを贈り合っていました」
と絶縁の経緯を語り始めた。(文:福岡ちはや)
私は2000円のプレゼント、彼女がくれたのはクリアファイル1枚
昨年、その友人と誕生月に遊ぶ約束をした女性は、気を利かせて友人への誕生日プレゼントを用意していた。
「私はリラックス効果のある紅茶セットを用意。というのも、彼女の職場は環境があまり良くなく、つい先日退職したばかりだったので、少しでも元気になってくれればと2000円程度のものですがプレゼント用の包装もしてもらいました」
ところが迎えた当日、女性は予想だにしなかった友人の言動に面食らってしまう。
「ランチのタイミングで(プレゼントを)渡したのですが、彼女は『旅行に行ったの?』という少し斜め上の反応。(私が)『もうすぐ誕生日だよね』と言うと喜んでくれました」
どうやら友人は、最初はプレゼントをお土産と勘違いしたようだ。しかし問題はその後だった。
「彼女が渡してくれたのはキャラクターが印刷されたクリアファイル1枚だけ。私の推しキャラなので嬉しい気持ちはありますが、値段にすれば200円程度。しかもそれは地方から東京のイベントへ行ったときのお土産だというので、私への誕生日プレゼントではないようでした」
女性は腑に落ちないモヤモヤを感じたようで
「旅行のお土産にしても誕生日プレゼントにしても、社会人が社会人へ贈るものがクリアファイル1枚というのはちょっとないな」
と内心引いてしまったことを綴った。胸の内には、友人も数千円の誕生日プレゼントを用意してくれるはず、という淡い期待があったのだろう。
「私には200円程度のクリアファイルしかくれないのか」
ただ、女性は「この時点では絶縁までは考えていなかった」そうで、こう振り返る。
「そもそも彼女が私と誕生日が近いことを忘れている場合もあるので、私のほうから『私ももうすぐ誕生日だよ』と言うのも恥ずかしく、とりあえず目の前のランチを楽しもうと気持ちを切り替えました」
女性のなかで“完全アウト”が出たのは、その後に行ったカフェでの友人の振る舞いが原因だった。
「ソーシャルゲームをやっている人なら知っていると思いますが、設定した誕生日当日になるとゲーム内で使える豪華なプレゼントがもらえる仕様があります。 共通のゲームをしていたので自然とその話になり、『私ももうすぐもらえるから楽しみ』とつい言ってしまい、さすがに互いの誕生日が近いことを思い出したのか、彼女は黙ってしまいました」
「ですが、その後はお返しをする話が始まるでもなく、普通に割り勘で会計を終えて解散しました。見返りがほしいわけではないですが、正直『カフェ代はこっちで払うね』くらいは言ってくれると思っていたのでショックでした」
とは言え、当時友人は無職で人のカフェ代を払う余裕はなかったかもしれない。しかし女性は納得いかないようで
「そもそも、転職先も決めずに退職してすぐに何万円もかけて旅行する余裕はあるのに、『私には200円程度のクリアファイルしかくれないのか』となんだか虚しくなり、もう会いたくないと思いました」
と絶縁を決意した。その後何度か友人から遊びに誘われるも、すべてやんわりと断り続けたという。もし会っていれば、誕生日プレゼントをもらえていたかもしれないが。女性は、
「私が県外へと転職することが決まったこともあり、引っ越しで忙しいからと最後に会うこともありませんでした」
「それから約1年経ちますが、彼女から連絡はないので向こうも察したものと思っています。互いに未婚なので、2人とも結婚したらまた違うのかなと思うときもありますが、できればもう会いたくないです」
と冷めた様子で綴った。
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